「土地活用の長所や短所を正直に教えて!」
「具体的に土地活用ってどんな方法があるの?」
「実際に土地活用するってなったら検討すべきポイントって何なの?」
当ページは上記のように、土地活用ズブの素人のためだけに用意しました。
土地活用プランナーの資格を持つ筆者がどこよりも詳しく、わかりやすく解説しています。
今回メインで解説する6項目は以下の通り。
- 土地活用のメリット・デメリット
- 全16種類の土地活用の方法
- 土地活用のバリエーションやアイディア6つ
- 土地活用する上で検討すべき項目
- 土地活用を始めるまでの流れ4ステップ
- 土地活用をすすめる上での4つの注意点
この記事を読めば、土地活用の全体像や土地活用する上での心得をマスターできます。
→"田舎"でも土地活用できる【6つの成功事例から見る遊休地の収益化】
田舎の土地を活用する余裕がなければ売却も検討してみましょう。
→【田舎の家や土地を売る】不動産仲介では売りづらい?確実に売却するたった1つの方法
Contents
そもそも土地活用とは?
土地活用とは、土地を持つ人が土地を現状よりも有効に活用すること。
(ただし土地を持っていない人でも土地活用は可能)
空き地や空き家をそのままにしていると、税金や管理費がかかりもったいないですよね。
そこでお金を稼いだり節税したりするために、持て余している土地を利用するわけです。
ただし土地活用には長所だけでなく短所もあるので、しっかり把握しておきましょう。
土地活用のメリット
土地活用のメリットは大きくわけて3つあります。
- 安定収入を得られる
- 税金の対策になる
- 将来の資産になる
土地活用の大きなメリットは「土地を利用してお金を稼げる」こと。
きちんと儲けが出れば、メインの収入や生活が向上するための副収入となります。
土地は相続して所有するだけでも課税されますが、土地活用は節税対策としても有効です。
また「代々受け継いだ土地を自分の代で手放すのはイヤだ」という人もいるでしょう。
活用した土地はお荷物ではなく立派な資産となり、安心して次の世代に引き渡せます。
土地活用のデメリット
土地活用の大きなデメリットは、ズバリ「失敗したときのリスクがある」こと。
計画が甘く利益が出なければ、ずっと赤字という可能性もゼロではありません。
借金だけが残り「土地活用なんかしなければよかった…」と後悔することもあるでしょう。
そのため土地活用するならば、ある程度の覚悟が必要だといえるんですね。
具体的には土地活用に関する知識や、細かな情報収集・計画が必要になってきます。
逆にいえばそれらをすることによって、失敗する可能性を下げていけるはずです。
8種類のメジャーな土地活用方法と事例
土地活用の中でもメジャーな8つの方法は以下の通り。
- 賃貸住宅経営
- 駐車場経営
- コインランドリー経営
- トランクルーム経営
- ロードサイド店舗経営
- 定期借地
- 等価交換事業
- 土地信託
それぞれかかる初期費用や節税効果などは異なってきます。
各土地活用方法について詳しく知りたい人は、関連記事をあわせてチェックしましょう。
①賃貸住宅経営(アパート・マンション・一戸建て)
賃貸経営は主に以下を管理・運営する土地活用の方法です。
- アパート
- マンション
- 戸建て
長期的に安定収入が得られて、固定資産税の節税も見込めます。
初期費用は高いですが、ローンを組むので資金が少なめでもできないことはありません。
ただ賃貸経営で特に心配なのは「空室リスク」。
部屋が埋まらなければ、当然ですが空室の分は家賃収入が減ってしまうんですね。
ただしサブリース(一括借り上げ)ならば、リスクをおさえて毎月一定額を得られます。
賃貸住宅経営の事例
長年経営してきた工場を事業転換して、鉄筋の賃貸アパートを新築しました。
工場による事業は縮小していて、撤退するにはいいタイミングだったと思います。
もともと土地は駅や大学に近かったので、引退後も活用できると考えていたんです。
賃貸収入は安定しているので、老後も安心して暮らせそうと妻と話しています。
固定資産税も工場経営時より安くなっているので、イイことづくしといえるでしょう。
◎320㎡のアパートを経営した場合の収支例
- 初期費用:8,000万円
(本体建築費+外構工事費+登録免許税+不動産取得税+印紙税) - 年間収入:85,000円×12戸×1.0×12=1,224万円
(家賃×戸数×稼働率×月数) - 年間コスト:580万円
(管理費+修繕積立金+固定資産税+都市計画税+ローン返済) - 手元に残る年間収入:644万円
(年間収入-年間コスト) - 実質利回り:8.05%
(手元に残る年間収入÷初期費用)
関連記事 賃貸経営でどれくらい稼げるかを詳しく知りたい人は一読してみてください。
②駐車場経営
駐車場経営は土地をコインパーキングや月極駐車場にして収入を得る土地活用。
- 初期費用は少なくて済む
- どんな土地でも活用しやすい
- 短期間で事業を始められる
- 管理を全面的に任せられる場合がある
- すぐ他の活用方法に変えられる
上記のようにメリットが多く、特に「安く・手軽に」土地活用したい人にオススメです。
主なデメリットとしては「固定資産税の負担が大きい」ということ。
更地と同じく6倍の固定資産税がかかるので、節税効果は弱いです。
また立体駐車場ではない限り1フロアしか使わないので、利用効率が悪いともいえます。
駐車場経営の事例
狭くてどうしようかと思っていた土地を駐車場にしました。
放置して荒れたままの土地でしたが、きれいになり環境がよくなった感じがします。
前は猫や散歩の犬の糞だったり、粗大ごみが不法投棄されていたりして…。また本業の収入とは別にプラスアルファの収入もできましたし、一石二鳥ですね。
利用価値がないと思っていた土地でしたが、色々思い出があって手放したくはなかったんです。
似たような状況の人がいるなら、私は駐車場経営をオススメしますよ。
◎4台駐車のコインパーキングを経営した場合の収支例
【一括借り上げ方式での経営】
- 初期費用:80万円
(舗装費用+歩道の切り下げ) - 年間収入:175万2,000円
(1時間の料金200円×24時間×365日×駐車可能台数×稼働率25%) - 年間コスト:60万円
(管理費として売上の15~20%+固定資産税+償却資産税) - 手元に残る年間収入:115万2,000円
(年間収入-年間コスト) - 実質利回り:144%
(手元に残る年間収入÷初期費用)
③コインランドリー経営
コインランドリーとは、洗濯機や乾燥機が複数設置されている店舗。
フランチャイズ契約による経営が多く、開業前後は幅広くサポートを受けられます。
店舗数は年々増えていて、今後も成長が見込める業界です。
ただし利益を出せるかどうかは、何よりも立地が成功のカギを握ります。
初期費用は安くないので、失敗した場合のリスクは大きいといえるでしょう。
住宅街や人が集まる施設の近くの土地を持っている人は、選択肢に入れてみてください。
コインランドリー経営の事例
多くの学生が一人暮らししている活気ある街の土地を持っていました。
需要はかなり高いんじゃないかと思い、土地活用はコインランドリー経営にしたんです。
狙いは見事に的中してよく利用されていますよ。地域に貢献してるって感じでいいですね。
このペースで行けば、10年未満で初期費用の回収が見込めるでしょう。
もっと調子が良くなれば、ひょっとすると5年程度での回収もありえるかもしれません。初期費用が約2,000万円と高めだったので、失敗が怖くなかったといえばウソになります。
しかし入念なリサーチや資金計画で、少しでも成功率をアップさせたのが功を奏しました。
◎洗濯機・乾燥機が計10台のコインランドリーを経営した場合の収支例
- 初期費用:2,100万円
(店舗建設費+設備工事費+洗濯機や乾燥機などの購入費) - 年間収入:693万5,000円
(1回の利用料×1日の利用回数×365日×機器の台数) - 年間コスト:208万500円
(運転維持費として売上の25~30%) - 手元に残る年間収入:485万4,500円
(年間収入-年間コスト) - 実質利回り:23.1%
(手元に残る年間収入÷初期費用)
④トランクルーム経営
トランクルームとは、自宅に置くと邪魔になる荷物などを預けられる貸しスペースのこと。
種類は大きくわけて2つあり、特徴や合う土地が異なってきます。
- 屋外にコンテナを設置する「コンテナ型」
- 既存の建物の一部を利用する「ルーム型」
経営方式も「リースバック方式」と「業務委託方式」の2種類と多様です。
リースバック方式は、業者に丸ごと貸し出して毎月固定の賃料をもらう経営方法。
業務委託方式は、業者にノウハウを提供してもらってオーナーが管理する経営方法です。
トランクルームは、コインランドリーと同様に市場規模が拡大している業界。
住む街の中にトランクルームを見かけないという場合は、大チャンスかもしれません。
トランクルーム経営の事例
所有地は約100坪の繁華街に近い土地でしたが、すごく日当たりが悪かったんです。
賃貸は人が集まらないと思ったので、トランクルームにしました。
また管理の手間が少なく、土地活用の中でも手間がないように感じたんですね。
本業もヒマなわけではないので、管理が楽なトランクルーム経営は最適だったと思います。
あまりトランクルームがない地域なので集客が不安でしたが…。
最初から安定収入が入ってきて、いまでは本業に匹敵するような収入を得ています。
◎コンテナ型(10基・20室)のトランクルームを経営した場合の収支例
【業務委託方式での経営】
- 初期費用:1,300万円
(10基分のコンテナ代+道路整備費用+店看板の設置費用) - 年間収入:360万円
(月額賃料15,000円×20室×12ヶ月) - 年間コスト:80万円
(管理費として売上の10~20%+固定資産税) - 手元に残る年間収入:280万円
(年間収入-年間コスト) - 実質利回り:21.5%
(手元に残る年間収入÷初期費用)
⑤ロードサイド店舗経営
ロードサイド店舗経営とは、幹線道路沿いの土地で店舗を経営すること。
集客が見込めるため需要が高く、他の土地活用と比べても大きな収入を得られるでしょう。
基本的に経営はリースバック方式で、土地と店舗を業者に貸し出します。
店舗の建築費はテナントから無利子で借りられて、賃料収入から返済していく流れです。
そのため初期費用は一切かかることがなく、ハイリターンを受けられるんですね。
ただし土地の評価額は更地と同じで、6倍の固定資産税がかかります。
幹線道路沿いの土地なので、税額は高額になりやすいので注意してください。
ロードサイド店舗経営の事例
代々受け継いできた幹線道路沿いの土地を相続しました。
亡くなった親はそこで個人商店を営んでいましたが、私ら夫婦はすでに働いてましたし…。
魅力的な土地ではあるので、総合フィットネスクラブを誘致したんです。
周辺地域の健康向上に寄与しているようで、やりがいというか大きな満足感があります。
もちろん安定的な賃料収入が入ってくるので、私たち自身の生活向上にもつながりました。
◎ロードサイド店舗(フィットネスクラブ)を経営した場合の収支例
- 初期費用:0円
(建築協力金2億円から全額捻出) - 年間収入:2,160万円
(賃料+駐車場収入など) - 年間コスト:1,080万円
(建築協力金の返済90万円×12ヶ月) - 手元に残る年間収入:1,080万円
(年間収入-年間コスト) - 実質利回り:5.4%
(手元に残る年間収入÷建築協力金)
⑥定期借地(土地貸し)
定期借地とは、所有する土地に定期借地権を設定して他人に貸し出す方法(土地貸し)。
定借借地権は主に3種類あり、それぞれ契約の存続期間が異なります。
- 一般定期借地権
→50年以上貸し出すことが契約の条件 - 事業用定期借地権
→10年以上50年未満貸し出すことをが契約の条件 - 建物譲渡特約付借地権
→30年以上経過した時点での買い取りが契約の条件
上記の中でも「事業用定期借地権」は、借主が事業用の建物を建てる場合に設定できます。
持っている土地を貸すだけなので、ほぼリスクゼロで始められるのが特徴です。
ただし契約期間が長いため、別の土地活用を考えている人にはオススメできません。
定期借地の事例
経営が絡む土地活用は何かしらリスクがあると思ってるので、土地貸しを始めたんですね。
貸出期間は長期に及びますがその分、安定収入が入ってくるということですから安心です。
管理は借主に任せられるので、いままで管理に使っていた時間や手間がなくなるでしょう。また借主は自宅を建設したので、固定資産税が6分の1に圧縮されています。
固定資産税が負担になるのは覚悟してましたが、思わぬ節税対策になったのはラッキーでした。
◎定期借地で一般定期借地権を設定した場合の収支例
- 初期費用:0円
- 年間収入:90万円
(月額地代6万円×12ヶ月+一時金) - 年間コスト:10万円
(固定資産税+都市計画税など) - 手元に残る年間収入:80万円
(収入-コスト)
⑦等価交換事業
等価交換事業とは、土地所有者とデベロッパー(土地開発業者)の共同事業です。
- 土地所有者
→土地を提供する - デベロッパー
→土地に建物を建てて事業を行う
事業での利益は、土地所有者とデベロッパーの出資比率に応じて配分されるんですね。
土地所有者は建設資金を用意しなくても、賃貸経営などお金がかかる事業に携われます。
しかし事業はデベロッパーが全面的に行うので、面倒な管理業務などはありません。
ただし等価交換事業を実現できるのは基本的に、好立地の広い土地を持っている人。
所有地が都市計画区域にある100坪以上の土地であれば、優先的に検討してみましょう。
等価交換事業の事例
自宅の老朽化が著しかったので、建て替えとともに土地活用ができないか考えていました。
不動産会社に相談すると、立地がいいのでマンション建設も考えてはと提案を受けたんですね。
最初はマンション経営なんてできないと固辞していたんですが…。
等価交換事業なら、建設費用なしで土地の価値に応じた利益がもらえるとのこと。
また管理はデベロッパーが行ってくれるので、ほとんど手間はありません。
新築マンションに住みながら収入も得られるので、結果的に選択は大正解です。
◎等価交換事業で5階建てマンションを建設した場合の収支例
- 初期費用:0円
(デベロッパーが2億4,000万円を支出) - 年間収入:378万円
(月額賃料×戸数×12ヶ月を出資比率に応じて配分) - 年間コスト:69万円
(管理業者への支払い+固定資産税+都市計画税など) - 手元に残る年間収入:309万円
(年間収入-年間コスト)
⑧土地信託
土地信託とは、信託会社に土地を預けて運用益が配当される土地活用です。
土地があれば自己資金がなくても構わず、運用については何もしなくてOK。
知識ゼロでも難しい事業をプロに任せられるのは、大きなメリットといえるでしょう。
またお金に困った場合は信託受益権は、売却したり担保にして融資を受けたりできます。
株式のような役割で、持っていれば預けた土地の運用益をもらえる。
ただし株式投資と同じように、信託会社による運用は必ずしも成功するとは限りません。
失敗した場合でも信託会社が損失を補償するわけではないので、把握しておいてください。
土地信託の事例
本業がとにかく忙しかったので、土地を相続しても関心が向かなかったんですよ。
でも固定資産税など、税金は無視することができませんからね…。
かといって商才も経営に関する知識もないので、全面的にプロに任せることにしたんです。
賃貸経営をしている知り合いはいますが、苦労しているのは色々見ているので…。ただ失敗されたら困るので、疑問点は納得できるまで説明していただき不安は解消しました。
信託後は定期的な状況報告があるため、安心して土地活用を任せられています。
◎信託会社がマンション経営をした場合の収支例
- 初期費用:0円
(信託会社が全額支出) - 運用利益:1,500万円
(家賃×戸数×入居率) - 運用コスト:580万円
(管理業者への支払い+ローン返済+固定資産税+都市計画税など) - 信託報酬:150万円
(運用利益の10%) - オーナーへの配当金:770万円
(運用利益-運用コスト-信託報酬)
8種類のニッチな土地活用方法と事例
土地活用の中でもニッチな方法を8つ紹介します。
- 太陽光発電
- 保育園経営
- 介護施設経営
- 貸し農園
- 医療施設経営
- 資材置き場
- 自動販売機の設置
- 広告看板の設置
特に①~⑤は社会貢献にもなる土地活用なので、興味がある人はチェックしましょう。
①太陽光発電
太陽光発電とは、太陽光パネルを設置して発電した電気を買い取ってもらう土地活用。
初期費用は賃貸経営の10分の1程度で、コストや管理の手間はあまりかかりません。
固定価格買取制度によって、20年間は同じ価格で買い取ってもらえます。
買取は全量が対象で、きちんと買い取られることは国が保障している。
この制度で再生可能エネルギー※の普及を後押ししている。
(太陽光の他に風力・水力・地熱・バイオマス)
基本的にはビルや住宅で日照が妨げられない、田舎の広い土地が向いています。
田舎の土地ならば地価が安いので、初期費用の回収スピードも早いでしょう。
太陽光発電の事例
田舎の資材置き場だった土地が使われなくなったので、ソーラー設備を作りました。
土地は人里離れた場所なので、駐車場など集客が必要な土地活用は望めなかったんです。
その点、太陽光発電は日照があればいいので決断は早かったと思います。本業が農家なので、日中でも時間を見つけて管理しやすいですよ。
利回りは高いとはいえませんが、長期間にわたって一定の収入が入りますからね。
国が約束していることですから、少なくとも更地にしておくよりはマシでしょう。
◎300㎡の土地にソーラー発電を設置した場合の収支例
- 初期費用:540万円
(発電設備の設置費用+造成費用など) - 年間収入:37万8,000円
(1kwあたりの年間発電量25,000kwh×2019年度の固定買取価格14円+税) - 年間コスト:12万円
(設備運転の電気代+設備の清掃代+保険代など) - 手元に残る年間収入:25万8,000円
(年間収入-年間コスト) - 実質利回り:4.77%
(手元に残る年間収入÷初期費用)
②保育園経営
保育園経営はその名の通り、保育園を経営することで収入を得る土地活用です。
保育園の中でも認可保育園※ならば、園児集めや運営は国に任せられるので、専門知識や資格は必要ありません、
(※他には個人or法人が経営する無認可保育園や認証保育園がある)
- 認可を受ければ補助金がもらえる
- 待機児童問題もあり需要は高い
認可さえ受けられれば、大きなメリットがあるので安定経営が見込めます。
ただし大きな難点は「設置のハードルが高く、認可まで1年以上かかることもある」こと。
興味がある人は、各自治体のホームページ記載の設置基準をまず確認してみましょう。
保育園経営の事例
長らく浴場経営でしたが、建物の老朽化と経営が不安定になったことで「もうやめよう」と。
そこで新たに提案された土地活用が保育園経営。
待機児童問題は都会の話と思っていましたが、この街にも厳然と存在すると知ったんです。実質的に隠居の身なので、残りの人生は社会貢献に振り切ってみようと思ったんですね。
マンション経営も提案されていましたが、少なくとも私には保育園のほうが魅力的でした。
開園まで時間はかかりましたが、得ている収入は多く人生が充実しています。
◎認可保育園を経営した場合の収支例
- 初期費用:2億円
(2/3が免除された建築費+3/4が免除された整備費+最大300万円が免除された備品費) - 年間収入:6,700万円
(園児の人数分の保育料・補助金) - 年間コスト:2,900万円
(人件費+水道光熱費+消耗品代・雑費など) - 手元に残る年間収入:3,800万円
(年間収入-年間コスト) - 実質利回り:19%
(手元に残る年間収入÷初期費用)
③介護施設経営
介護施設経営とは、以下のような施設を経営して収入を得る土地活用です。
- 介護付き有料老人ホーム
- 通所介護(デイサービス)
- サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
- 認知症対応型生活保護(グループホーム)
- 小規模多機能型居宅介護
介護の需要は年々高まっていることは、ニュースなどで知っての通りだと思います。
しかし上記の中でも、赤文字の介護施設は総量規制の対象なので注意しましょう。
介護施設の種類によって総量規制の対象かどうかは異なる。
総量規制対象外のサ高住は、空室リスクが低く節税対策になるなどメリットは多いです。
しかし数年での倒産も珍しくなく、成功にはある程度の経営スキルが必要といえます。
介護施設経営の事例
土地はもともと総合病院のサブの駐車場としても使われていて広かったんです。
しかし病院は老朽化などもあって移転したので、新たな土地活用が必要になりました。
介護施設は過当競争の地域もあるけど、この地域はまだチャンスがあるといわれたんですね。
すすめられた介護事業者のテナントは信頼できそうだったので、行けそうだな、と。
疑問点はわかりやすく説明してもらえましたし、他の運営事例もご紹介いただきました。入居者の家族からは感謝されることも多く、現状には大変満足しています。
〇サ高住をテナント型で経営した場合の収支例
- 初期費用:2億6,000万円
(1/10が免除された建築費+什器代+営業・広告費+土地造成費+外構工事費など) - 年間収入:3,750万円
(入居者の賃料+事務所の賃料+共益費) - 年間コスト:2,200万円
(管理費+固定資産税+所得税+ローン返済額など) - 手元に残る年間収入:1,550万円
(年間収入-年間コスト) - 実質利回り:5.9%
(手元に残る年間収入÷初期費用)
④貸し農園
亡くなった親が農業をしていて、相続したのが農地だったという人は少なくありません。
ただし農地は保護されているため、たとえば勝手に駐車場などに転用できないんですね。
そのため転用できない農地は必然的に、農地のまま土地活用することになります。
- 近所の農家と交渉して貸し出す
- 農地バンクで見つけた借り手に貸し出す
- 市民農園として貸し出す
農業従事者は年々減っているので、直接的な借り手は見つからないこともあるでしょう。
実際にタダでも借りないという話もあるので、活用するなら市民農園が一番ベター。
市民農園の経営は、特定農地貸付法による方法と農園利用方式による方法にわかれます。
前者は市民に貸し付けて賃料を受け取る方法で、後者は入園料を受け取る方法です。
貸し農園の事例
亡くなった父は畑で野菜を栽培していましたが、私自身は営農の知識はゼロでした。
相続した畑は転用できないとのことだったので、シェア畑として活用することにしたんですね。
初期費用は少しかかりましたが、運営費用は運営会社が持つというシステムなので安心です。
アドバイザーさんには管理を任せられるし、イベントでは栽培指導もしてもらえます。
こういう街でも子供たちが農作業を体験する姿は見ていて清々しいですよ。提供した畑は約500㎡ですが全区画が埋まっていて、立派な副収入となっています。
◎500㎡の貸し農園を経営した場合の収支例
- 初期費用:300万円
(整備費+農具・小屋・水場・資材の設置費+営業活動費など) - 年間収入:270万円
(地代×12ヶ月など) - 年間コスト:201万9,800円
(雑費+人件費+固定資産税+都市計画税など) - 手元に残る年間収入:53万200円
(年間収入-年間コスト) - 実質利回り:17.6%
(手元に残る年間収入÷初期費用)
⑤医療施設経営
医療施設経営とは、病院やクリニックを経営して収入を得る土地活用です。
病院とクリニックの違い
- 病院…患者の入院ベッドが20床以上
- クリニック(診療所)…患者の入院ベッドが19床以下
現実的にはクリニックの開業に携わる機会のほうが多いでしょう。
開業希望の医師に対して、以下いずれかの方法で医療施設を提供することになります。
- オーナーが土地だけを提供する
→建物は医師が建てる - オーナーが土地・建物を提供する
→医師と相談しながら計画をすすめる
賃貸経営に比べて空室リスクは低いため、長期的な安定収入が見込めます。
また周辺住民の健康向上になるので、地域社会の貢献にもつながるはずです。
医療施設経営の事例
街は開発により人口が増えましたが、土地活用として賃貸経営は考えてなかったんですね。
すでに賃貸は経営しているので「次は地域貢献になるものを」と密かに考えていました。
そこで不動産会社に相談したところ、クリニック経営を提案されたんです。
土地の周辺にない診療科のクリニックがあれば、地域の人々も喜ぶだろうとのことでした。将来有望な若いドクターと出会うことができてよかったです。
コミュニティーの行事にも積極的に参加してくれていますし、頼もしい限りですよ。
◎クリニックを経営した場合(土地・建物を提供)の収支例
- 初期費用:6,000万円
(整備費+建築費など) - 年間収入:600万円
(賃料+共益費など) - 年間コスト:100万円
(固定資産税+都市計画税+管理費など) - 手元に残る年間収入:500万円
(年間収入-年間コスト) - 実質利回り:8.3%
(手元に残る年間収入÷初期費用)
⑥資材置き場
資材置き場は転用性が高いので、次の土地活用や売却までのつなぎの方法として有効です。
また田舎にあって使い道がない土地における、少ない選択肢の1つになります。
- 初期費用がかからない
- 狭い土地でも需要がある
- 整地にしなくていい
- 管理の手間がない
上記のようにメリットは豊富ですが、収益性の低さが大きなデメリット。
メインの収入源となることはなく、小遣い程度にしかならないと把握しておきましょう。
資材置き場の事例
相続した土地には農機具などの倉庫がありました。
でももう使わないし大雨とか万が一の際に危険だということで、壊して更地にしたんですね。ただ買い手も見つからず…しばらくは資材置き場にでもしよう、と。
建設業の知り合いがいるので、比較的早く契約できましたよ。
収益といえるものではないですが、税金を払ってもプラスにはなっています。
ちなみに最近、資材の盗難があったようで、2台の防犯カメラを設置するようです。
◎150㎡の土地を資材置き場として提供した場合の収支例
- 初期費用:0万円
- 年間収入:30万円
(月額賃料×12ヶ月) - 年間コスト:5万円
(固定資産税+都市計画税など) - 手元に残る年間収入:25万円
(年間収入-年間コスト)
⑦自動販売機の設置
自動販売機は狭い土地であっても、1畳程度でもスペースを確保できれば設置できます。
薄い自販機なら奥行き32cmのタイプもあり、入りきらないということはないでしょう。
しかし自動販売機の難点は、単価が安く収益性が特に低いこと。
利益が電気代で消えてしまうということも、十分にありえるんですね。
ただし自動販売機の販売スタイルは1通りではありません。
- フルオペレーション
→スペースを貸し出して運営業務をすべて任せる方式 - セミオペレーション
→仕入れや補充をすべてオーナーが行う方式
ほとんどの場合はフルオペレーションでの運用。
学校の近くなど大幅な利益が見込めそうな場合は、セミオペレーションもアリです。
いずれにせよ自動販売機の設置は、他の土地活用にプラスした形がベターといえます。
自動販売機の設置の事例
会社を経営していて、余ったスペースに自販機を設置するのは前々から考えていたんです。
ある従業員は「100円で買えるタイプならより助かります」といっていて。
もしペイしなくても、それで作業効率が上がるならいいかなと思ったんです。
設置費用は無料でしたが、1日35~40本ペースで売れていて悪くない稼働率ですよ。
従業員だけではなく周辺住民の方も買っておられるみたいですね。
◎フルオペレーションで自動販売機を2台設置した場合の収支例
- 初期費用:0円
- 年間収入:96万円
(100円×800本×12ヶ月) - 年間コスト:816,000円
(電気代+管理費+仲介手数料など) - 手元に残る年間収入:14万4,000円
(年間収入-年間コスト)
⑧広告看板の設置
広告看板の設置は、資材置き場にならないほどの狭い土地でも有効です。
基本的に収益性は低いですが、特にロードサイドであれば高収入のチャンスがあります。
広告看板の制作・設置にかかる費用は、すべて広告主持ちなので初期費用の負担はゼロ。
ただし広告看板は好きに作って設置できるわけではありません。
- 建築基準法
- 屋外広告物法
- 景観法
- 自治体の条例
各法律をクリアする必要があるので、きちんと仲介業者を入れるようにしましょう。
オーナー自身が売り込みをかけて、自主的に制作・設置しないようにしてください。
広告看板の設置の事例
マンションを経営しているのですが、外壁と屋上に広告看板を設置しました。
どちらも美容医療系の広告なのですが、高級路線のマンションなので違和感はありません。
また医療系だと潰れたり撤退したりするようなことはあまりないですよね。
だから1年以上長期にわたって契約を続けられるので安心です。仲介手数料はかかりますが、初期費用は出さなくていいしラクな商売だと思います。
経営するマンションに空室が出るかもしれないので、リスク分散にも役立っているはずです。
◎広告看板を2ヶ所設置した場合の収支例
- 初期費用:0万円
- 年間収入:240万円
(月額賃料10万円×2ヶ所×12ヶ月) - 年間コスト:72万円
(仲介手数料など) - 手元に残る年間収入:168万円
(年間収入-年間コスト)
土地活用方法は組み合わせ可能!6種類のバリエーションやアイディア
土地活用は組み合わせや工夫によって、さまざまなバリエーションが生まれます。
- 1階を自営店舗にして2階に居住する
- 1階をコンビニにして2階以上は賃貸
- 自宅併用型の賃貸住宅
- 狭い土地にコインロッカー & 広告看板 & 自動販売機
- 駐車場+空中店舗
- 軒先ビジネス
6つの例を紹介するので、土地活用を実践する際の参考にしてみてください。
①1階を自営店舗にして2階に居住
1階店舗・2階自宅のような店舗併用住宅には、以下のようなメリットがあります。
◎店舗併用住宅のメリット
- 家賃負担の軽減になる
- 通勤時間がゼロになる
- 子育てがしやすい
- 介護がしやすい
- テナント代や事務所賃料の負担が少ない
テナントならば空室リスクがありますが、自営店舗ならばその心配はありません。
カフェ・レストラン・ベーカリーなど、自営業者は検討の余地があるでしょう。
②1階をコンビニにして2階以上は賃貸
1階がコンビニの賃貸マンションは結構見かけますよね。
1階にコンビニがあることで、入居者の利便性が向上します。
◎1階にコンビニがある賃貸に住むメリット
- いつでもすぐに買い物ができる
- いつでもすぐにお金を下ろせる
- いつでもすぐに支払いできる
- いつでもすぐに荷物を送れる
また新たな入居検討者の訴求になるので、空室リスクの低下にもつながるでしょう。
コンビニはALSOKなど警備会社と提携しているので、防犯効果も見込めます。
マンション経営にプラスアルファしたい人は検討してみてください。
③自宅併用型の賃貸住宅
賃貸併用住宅は、1つの物件の中に自宅と賃貸が存在しているのが特徴です。
自宅併用型の賃貸住宅のメリットは以下の通り。
◎賃貸併用住宅のメリット
- 高額な住宅ローンを家賃収入(+世帯収入)で賄える
- 固定資産税・都市計画税が軽減する
- 確定申告で所得税・不動産取得税を節税できる
- 相続税の評価額が低くなる
- 老後は年金のプラスアルファとなる収入になる
子供との二世帯住宅+賃貸として活用するのもアリです。
「マイホームも家賃収入も欲しい!」という人は検討してみてください。
画像:LIFULL HOME'Sホームページ「賃貸併用住宅の有効活用法」
④狭い土地にコインロッカー & 広告看板 & 自動販売機
狭小地は必然的に土地活用の方法が絞られますが、逆にいえば工夫の見せどころです。
比較的人通りが多いけど狭すぎる土地を、以下をすべて設置して成功した例があります。
- コインロッカー
- 自動販売機
- 広告看板
基本的に収益性は低めですが、立地次第では立派な副収入になるんですね。
いずれにせよ初期費用は少ないので、気軽に始められるでしょう。
また設置や撤去は早いので、仮に店舗や住宅を建てる場合には転用しやすいです。
⑤駐車場+空中店舗
駐車場+空中店舗とは、駐車場の上部空間に高床式の店舗を建てること。
現在の駐車場をなくすわけではないので、駐車場経営の収入は減りません。
むしろ空中店舗による賃料収入が増えるため、一石二鳥の土地活用だといえます。
◎空中店舗に入るテナントの例
- 飲食店
(レストラン・カフェ・居酒屋など) - 高級ブランド店
- フィットネスクラブ
- オフィス
- 介護施設
上記のように立地によって入居するテナントはさまざまです。
建物のデザイン性は高いので、空室リスクは低いといえるでしょう。
「駐車場経営だけでは物足りない…」と考えている人は、検討してみてください。
画像:空中店舗フィル・パークホームページ
⑥軒先ビジネス
軒先ビジネスとは、所有する土地・建物の余っているスペースを人に提供すること。
以下のような場所を貸し出すことで、対価を得ることができます。
◎貸し出されているスペースや場所の一例
- 駐車場の空きスペース
- 営業中の店舗の空きスペース
- 定休日の店舗前のスペース
- 空いているテナントの階やスペース
- ビルの軒先や屋上
貸主はスペースを登録して、予約が入ったら利用の可否を回答するだけ。
料金は好きに設定できるので、人気が出れば収入はある程度コントロール可能です。
画像:軒先ビジネスホームページ
土地活用方法を選ぶ上で検討すべき9項目
土地活用の方法を選ぶ際は、以下の項目について知っておきましょう。
- 収益性
- 初期費用
- 安定性
- 土地対応性
- 節税効果
- 転用性
- 簡易性
- 流動性
- 相続のしやすさ
何を優先するかを前もってよく検討すれば、土地活用を成功に導けるはずです。
①収益性
収益性とは土地活用にかかるコストに対して、どのくらい儲かるかということ。
通常は「利回り」が土地活用における収益性を見る指標となります。
利回りは投資金額に対して、年間でどれほどの収入を得られるかを”%”で表すんですね。
また利回りには2種類あり、よりリアルな収益性を見る指標は「実質利回り」です。
2種類ある利回り
- 実質利回り…コストを含めた実際の経営に近い状態の利回り
※計算式:(年間利益ー年間経費)÷投資金額×100=実質利回り(%) - 表面利回り… コストを考えずに最大限に収益を上げている状態の利回り
※計算式:年間利益÷投資金額×100=表面利回り(%)
表面利回りはコストを考えずに出す数字なので、収益性を見る上で参考にはなりません。
◎アパート経営の利回りの例
- 部屋数:10室(満室)
- 家賃:60,000円
- 建築費:8,000万円
- 年間経費:120万円
(720万円-120万円)÷8,000万円×100=7.5
→実質利回りは7.5%
実質利回りは基本的に、最大限に利益を出している状態を想定します。
上記では満室状態をシミュレートしていますが、もちろん満室にならないことも…。
最低でも5%以上を見込めなければ、その土地活用には手を出さないでおきましょう。
②初期費用
初期費用とは、土地活用を始める際に支出するお金のこと。
土地活用するには基本的に、自己資金やローンを組むことが必要です。
また土地活用の方法によって、初期費用が高額なものと少額でOKなものにわかれます。
◎初期費用は土地活用の方法で変わる
【初期費用が高額になる土地活用の例】
- アパマン経営
- 介護施設経営
- 医療施設経営
【初期費用が少額で済む土地活用の例】
- 駐車場経営
- 定期借地
- 土地信託
土地活用する人には「借金してまで土地活用したくない!」という人もいるでしょう。
ただしリスクをとれるかどうかで、選択肢は限られてくるので把握しておいてください。
③安定性
安定性とは、安定して経営していけるかどうかということ。
毎月一定の利益を出せる土地活用ならば「安定性が高い」です。
土地活用の方法によっては、月ごとに黒字になったり赤字になったりすることも…。
また利益や損失の金額が一定ではないことも、安定性が低い土地活用といえます。
◎安定性が低い土地活用の例
- 1月:黒字(利益:30,000円)
- 2月:赤字(損失:60,000円)
- 3月:黒字(利益:100,000円)
- 4月:黒字(利益:80,000円)
- 5月:黒字(利益:20,000円)
- 6月:赤字(損失:180,000円)
特に月極めではない駐車場や商業施設などは、日ごとに利用者が異なりますよね。
そのため必然的に売り上げは不安定になり、なかなか安心して経営することはできません。
安定性を求める人は、固定客を相手にする土地活用の方法を選択しましょう。
④土地対応性
土地対応性とは、どのような土地でも活用できるかということ。
土地の性質や広さによっては、必然的に土地活用の方法が限られてきます。
たとえばコンビニ経営を希望していても、狭い土地や変形地に無理には建てられません。
変形地に当てはまる土地
- 正方形や長方形ではない土地
- 細長くバランスが悪い土地
- 傾斜になっている土地
- 旗竿地(旗のような形の土地)
一方で駐車場経営ならば、どんな土地であっても対応しやすいです。
そのため駐車場経営は「土地対応性にすぐれている」といえるでしょう。
⑤節税効果
土地活用によって主に2つの税金の節税が期待できます。
- 固定資産税
→土地を所有しているだけで支払わなければいけない税金 - 相続税
→相続財産が「相続人の数×600万円+3,000万円」以上になる場合にかかる税金
それぞれの税金について、節税効果がある土地活用の方法は以下の通り。
◎節税対策としての土地活用
【固定資産税対策として有効な土地活用】
- アパート経営
- マンション経営
- 戸建賃貸経営
- 介護施設経営
- 定期借地
【相続税対策として有効な土地活用】
- アパート経営
- マンション経営
- 戸建賃貸経営
相続税は相続人1人でも3,600万円まで控除されるので、非課税で済むことも多いでしょう。
しかし固定資産税は土地を持っていれば必ずかかります。
特に土地を更地のままにしておくと、6倍の固定資産税がかかるので注意が必要です。
関連記事以下の記事は土地を相続した人や固定資産税に悩んでいる人に必読の内容です。
また固定資産税や相続税に詳しくない人は、下記ページでキホンを理解しておくといいでしょう。
⑥転用性
転用性とは、土地活用し始めてから違う活用方法に変える際の変更しやすさのこと。
- マンション→駐車場
- 駐車場→マンション
上記①と②では「どちらが転用性が高いか」は、まったく異なってきます。
一度マンションを建ててしまうと、駐車場にするためにはかなり労力が必要ですよね。
全入居者を合法的に退去させなければいけないですし、建物は解体しなければいけません。
逆に駐車場からマンションにするのは、比較にならないほどラクなことがわかるでしょう。
以上の事情から「マンションは転用性が低い」「駐車場は転用性が高い」といえます。
そのためマンションなど賃貸経営は、必然的に何十年と長期の土地活用になるはずです。
⑦簡易性
簡易性は幅広い意味がありますが、以下のような性質をまとめたものだと思ってください。
- 管理がしやすい
- 手軽に始められる
- 知識が乏しくても続けられる
たとえば土地活用後にオーナーは何もしなくていいという土地活用は簡易性が高いです。
定期借地などは管理は借主が行うので、オーナーは基本的に何もしません。
駐車場経営など、管理会社がすべて管理を行う場合も同様だと思ってください。
逆に店舗を経営する場合などは、ある程度の販売・接客・教育スキルが求められます。
賃貸の大家になる場合も、きちんと管理するための労力は少なくないといえますよね。
この場合は簡易性が低く、カンタンに手を出せる土地活用ではないといえるでしょう。
⑧流動性
流動性とは現金化のしやすさのことで、早く換金できるほど「流動性が高い」です。
不動産売却は時間がかかるため、土地活用は株などと比べると流動性は低め。
たとえば定期借地は貸出期間が10~50年と、土地活用の中でも特に長期に及びます。
そのため現金が必要ですぐ売りたいと思っても、売却活動さえできません。
売れるようになるまで(契約満了まで)あと10年以上かかるということもあるでしょう。
上記の事情から、定期借地は土地活用の中でも「流動性が低い」といえるんですね。
建物が建っていない駐車場は更地と同等に売れやすいので、流動性は高いといえます。
⑨相続のしやすさ
相続のしやすさは「遺産分割のしやすさ」ともいえます。
相続人が複数いる場合は、相続で関係悪化しないように公平に分割しないといけません。
不動産(土地活用している土地)の分割方法は主に4通り。
相続した不動産を分割する方法
- 現物分割
→不動産の形はそのままで相続分に応じて分割 - 換価分割
→不動産を売却して現金に換えて分割 - 代償分割
→1人または数人が取得して他の相続人に対して債務を負担 - 共有分割
→相続人全員の共有物として平等に所有権を持つ
基本的に不動産は相続人間の不満を出さずに分割するのが難しいです。
その中でも換価分割は、うまくいけば主観的にも・客観的にも平等に分割できます。
換価分割は先に紹介した「⑧流動性」が高い土地活用の場合はやりやすいでしょう。
土地活用の事業を相続人の1人だけが受け継ぐ場合などは代償分割もアリ。
ただし収益性が著しく低下しているなら、換価分割のほうがベターかもしれません。
なお共有分割は相続人の自由度が低く、後々トラブルになりやすいので避けてください。
土地活用の始めるまでの流れ4ステップ
土地活用を始めるまでの流れは4ステップですすみます。
- 相談先を探す
- 提示された土地活用プランを比較する
- 不動産会社や専門家と話し合う
- 土地活用プランを実行する
たった4つの工程ですが、1つ1つが命運を握っているので注意しましょう。
①相談先を探す
土地活用しようと思っても「何をしていいかわからない」という人が大多数ですよね。
まずは土地をどうすればいいかについて、プロに相談するのが最初のステップです。
土地活用のプロといえば「不動産会社」を思い浮かべる人は多いでしょう。
しかし不動産会社に電話して、直接コンタクトをとるのはやめてください。
業界の慣習として、最初に電話に出た人が担当者になってしまいます。
専門外の土地活用でも担当者になるので、オーナーにとってはリスクでしかありません。
相談先を探すなら「土地活用一括資料請求」
土地活用一括資料請求とは、1回の申し込みで複数の土地活用専門業者から資料を送ってもらえるサービスのこと。
土地について相談したいと思っている人は、まず土地活用一括資料請求をしましょう。
土地活用一括資料請求を利用するメリット
- 完全無料だからお金はかからない
- 申し込みはネット完結で1分程度
- 土地活用の選択肢がカンタンにわかる
- ベストな土地活用の専門家に出会える
- 土地を持ってなくても資料を受け取れる
一括資料請求サービスはオーナーの土地や希望に応じて、不動産会社を複数社ピックアップします。
土地活用に合わせて担当者を用意できるので、不動産会社にとってもメリットです。
土地活用の相談先を探す際にまず利用すべきなのがHOME4Uです。
申し込みフォームへの入力はカンタンで、所要時間はたった60秒程度。
長くても3分ほどで、一括請求に必要な情報を埋めることができるはずです。
資料請求によって、最大7社の土地活用プランを比較できるようになります。
土地や希望にマッチした企業と出会える可能性はきわめて高いです。
また東証一部上場のNTTグループが運営しているサービスなので信頼性は抜群。
個人情報の流出するリスクがないだけでなく、悪徳業者を紹介されてしまうこともありません。
契約は強制されないので、まずは資料請求から気軽に申し込んでみてください。
※土地活用一括資料請求は完全無料でお金は一切かかりません
▼HOME4Uの土地活用一括資料請求について詳しくはこちら
→HOME4U土地活用の評判の真相!強み6つと注意点2つを土地活用プランナーが説く
②提示された土地活用プランを比較する
オーナーは提示された土地活用プラン※を比較・検討します。
(見積もり・収支計画書・市場調査書など)
土地活用の方法が少ないこともありますが、魅力的な土地は逆に提案が多すぎることも…。
そのときは先に紹介した「検討すべき項目」を参考にしてみましょう。
また比較する際に見るポイントは、大きくわけて上記2つあります。
- 本当に土地の特徴に合っているプランなのか
- 本当に自分の利用目的に合っているプランなのか
適当に見繕った提案に惑わされないように、比較する視点はブレないことが大切です。
③不動産会社や専門家と話し合う
希望する土地活用プランが絞れたら、土地活用のエキスパートと話し合います。
信頼できるパートナーなのか判断するために、さまざまな疑問をぶつけてみてください。
- なぜこの土地活用がいいといえるのか
- 物件・周辺環境の調査はどのようにすすめたのか
- 具体的にどういうプロセスで採算がとれるといっているのか
- どんな税金が発生してどんな対策をとることになるのか
土地活用は一生モノの投資になるので、後悔のないようにしなければいけません。
ただし実のある質問をするには、ある程度の知識も必要になってくるでしょう。
最終的に納得できれば、土地活用プランを提案した不動産会社と契約します。
不動産会社以外からもセカンドオピニオンを求めよう
土地活用の分野に関わる専門家は幅広く存在します。
◎土地活用について相談できる専門家や機関の一例
- 土地活用プランナー
- 土地活用コンサルタント・コンサル会社
- 税理士
- ファイナンシャルプランナー
- 行政書士
- 信託銀行
- 土地開発デベロッパー
- 地方公的機関
土地活用を成功に近づけるために、有識者の客観的な意見を取り入れることは有効です。
「不動産会社のなすがままで土地活用を始めて失敗した…」のような由々しき事態を防げる確率が上がります。
実際に相談したい人は、登記簿など土地情報がわかる資料を用意してアポをとりましょう。
④土地活用プランを実行する
賃貸経営を例として、契約後の流れを確認してみてください。
- 資金調達
- 設備やデザインなどの策定
- 施工(工事を行うこと)
- 入居者募集
- 竣工(工事が完了すること)
- 引き渡し
- 運用開始
- 家賃収入の確保
もちろん不動産会社との関係は、物件の引き渡しで終わりではありません。
メンテナンスやアフターサービスなど、永続的にサポートを受け続けられます。
万が一に経営が不安定な場合でも、的確なアドバイスを受けられるでしょう。
これから土地活用をすすめる上での5つの注意点
土地活用をすすめる上で注意すべきポイントを把握しておきましょう。
- 不動産会社に丸投げせずに自分でもリサーチする
- 土地によっては活用プランがない場合がある
- 需要が見込めない活用方法を無理して選ばない
- 長期的なリスクについて把握しておく
- 土地が法律で建築制限されている場合がある
土地活用を少しでも成功に近づけるために、注意点は必ず把握しておいてください。
①不動産会社に丸投げせずに自分でもリサーチする
土地活用を始める人のほとんどは、知識ゼロから始めています。
だからといって、契約までずっと情報収集や勉強をせずにいるのは危険です。
丸投げ状態だと、不動産会社が悪徳業者だった場合のリスクが大きいんですね。
特に転用性が低い土地活用をしていた場合は取り返しがつかないことも…。
しかしオーナーが大損害を受けても、不動産会社が損することはありません。
たとえば賃貸経営であれば、以下の資格をとっておくと成功に近づくといわれています。
- 宅地建物取引士
- 不動産実務検定(上掲画像)
- マンション管理士
- 管理業務主任者
担当者に緊張感を持たせるためにも、いつまでも知識ゼロという事態は避けましょう。
画像:日本不動産コミュニティーホームページ「不動産実務検定とは」
関連記事上記の資格について詳しく知りたい人はチェックしてみてください。
②土地によっては活用プランがない場合がある
一括資料請求サービスの登録企業はサービスごとに異なる上に、登録社数にも差があります。
◎比較サイトごとの登録している企業の数
- HOME4U
→登録社数:43社 - リビンマッチ
→登録社数:約130社 - イエカレ
→登録社数:377社 - 土地活用の窓口
→登録社数:71社 - 教えて土地活用
→登録社数:10社(517店舗)
また企業ごとに得意・不得意な土地活用があり、専門家の数にも限りがあるんですね。
そのため比較サイトによっては、土地情報に合ったプランを提示できないことも…。
もしも1社目の比較サイトでプランが提示されなかったら、2社目に申し込んでみましょう。
比較サイトに申し込めるのは1回までというルールはありません。
どの比較サイトもサービスは完全無料なので、1社で諦めるのはもったいないです。
先に紹介したHOME4U以外の比較サイト4社を紹介するので、参考にしてみてください。
リビンマッチ
リビンマッチはリビン・テクノロジーズ株式会社が運営する比較サイト。
47都道府県すべてに対応しており、地域密着型の企業も多数登録しています。
公式サイトで紹介されている土地活用プランの例は以下の通り。
◎リビンマッチ公式サイトで紹介されている土地活用プランの例
- 約80坪の土地・老朽化した自宅を所有している
→2階建ての賃貸併用住宅に建て替え - 実家を親から相続した
→初期費用をなるべく抑えた駐車場経営 - 土地を持っていなかった
→学生向けの物件を購入してアパート経営
またリビンマッチはPマーク取得済みでHOME4Uに次ぐ運営歴を誇ります。
(Pマーク…個人情報の管理がきちんとしている企業に付与されるマーク)
安全性や信頼性を重視している人は、一括請求先として候補に入れてみてください。
※地元の会社に強いことを公言!地方の土地は大チャンス
イエカレ
イエカレはイクス株式会社が運営する比較サイトです。
アパート経営のプラン提案に強いのが特徴で、顧客満足度No.1※の実績もあります。
(※2014年・2016年・2017年 楽天リサーチ調べ)
公式サイトで紹介されている土地活用プランの例は以下の通り。
◎イエカレ公式サイトで紹介されている土地活用プランの例
- 80坪の立地がいい土地を相続した
→アパートを建てて賃貸経営 - 2戸の区分マンションに投資している
→新たに新築マンションを建設 - 土地を持っていなかった
→デザインアパートをサブリースで経営
またイエカレでは平日10:00~18:00に限り、フリーコールでの相談を受け付けています。
(電話相談専用ダイヤル:0120-900-536)
一括請求の前に疑問や不安な点があっても、電話相談で解決できるので安心です。
※請求前にフリーコールで電話相談もOK!
関連記事アパート経営を考えている人は特に以下の記事をチェックしてみましょう。
土地活用の窓口
土地活用の窓口はセカイエ株式会社が運営する比較サイト。
第三者の立場になって、コスト抑制や長い目で見た利益を考えてくれます。
公式サイトで紹介されている土地活用プランの例は以下の通り。
◎土地活用の窓口公式サイトで紹介されている土地活用プランの例
- 父から賃貸住宅を相続した
→賃貸住宅への建て替え(見積もり比較で建築費が2,520万円ダウン) - 約50坪の土地を相続した
→3階建てのアパートを建設 - 持て余していた土地があった
→アパートを建設(固定資産税は40万円節税) - 土地を月極駐車場にしていた
→費用ゼロでコインパーキングをスタート
イエカレ同様、土地活用の窓口も無料の電話相談ダイヤルを用意しています。
(電話相談専用ダイヤル:0120-990-141・受付時間:9:00〜19:00)
またメールでの相談も可能で、こちらは24時間受け付けているんですね。
いずれでも専門相談員が相談に乗ってくれるので、的確なアドバイスをもらえるはずです。
※クイック診断の入力項目はたった4つ!メール相談もOK
関連記事
土地活用の窓口の強みをもっと知りたい人は以下の記事をチェックしてみてください。
→"土地活用の窓口"の評判!土地活用プランナーの私が8つの強み・弱みから切り込む!
教えて!土地活用
教えて!土地活用は株式会社エイムプレイスが運営する比較サイト。
登録オーナーは128,900人と多く、年間24万件近くの土地活用を実現しているんですね。
教えて!土地活用を利用しているオーナーのデータを見てみてください。
◎教えて!土地活用を利用するオーナーのデータ
- オーナーの土地
→もともと所有していなかった人が全体の7割 - オーナーの年齢
→20代から50歳以上と幅広い - オーナーの職業
→会社員が全体の6割 - オーナーの年収
→400万円未満が全体の2割 - オーナーの賃貸経営の経験
→経験がなかった人が全体の8割
オーナーになるには、それほどハードルは高くないといえるでしょう。
賃貸経営に強いのが大きな特徴ですが、逆にいえば他の土地活用は少し弱いです。
あまり賃貸経営に興味がなければ、他の比較サイトに請求するのをオススメします。
※全国に約13万人いるオーナーの仲間入りができる!
関連記事賃貸経営に強い比較サイトをのぞんでいる人は以下の記事を参考にしましょう。
③需要が見込めない土地活用方法を無理して選ばない
「こんな土地活用を希望している」とある程度、イメージを持っている人もいるでしょう。
しかし土地の広さや立地によって必然的に、実現可能な土地活用の方法は絞られてきます。
土地に合わない方法を無理に実行してしまうのは、お金をドブに捨てるようなもの。
たとえば駅から遠い田舎の土地に、豪勢なマンションを建てても誰も入居しませんよね。
比較サイトは土地情報から、綿密に周辺環境の調査や情報収集をしています。
そのため採算が見込めない土地活用プランは、基本的に提案されることはありません。
提案されたプランに納得できない場合は、別の比較サイトに一括請求してみてください。
④長期的なリスクについて把握しておく
土地活用を失敗させてしまうオーナーの共通点は「経営の見通しが甘いこと」。
たとえば賃貸経営は一度始めたら、少なくとも20年は続く事業になるので注意が必要です。
先述した通り、賃貸経営の代表的なリスクは「空室リスク」。
しかし賃貸経営のリスクは、空室リスクだけではないんですね。
◎賃貸経営にまつわる空室リスク以外のリスク
- 老朽化リスク
→大規模な修繕費や価値低下による家賃の値下げ - 金利上昇リスク
→変動金利でローンを組んだ場合の返済額における利息の増加 - 入居者リスク
→家賃の滞納や近隣トラブル - 災害リスク
→大地震による破損・滅失
賃貸経営には対策すべきことが多いので、片手間で成功するようなものではありません。
また土地活用の方法が変われば、特有のリスクがついてまわります。
不動産会社や専門家とは、リスクについても十分に話し合うようにしましょう。
⑤土地が法律で建築制限されている場合がある
画像:ガイドマップかわさき「川崎市地図情報システム」
多くの土地は「用途地域」に属しており、土地活用のために建築できない場合があります。
(用途地域…地域や土地に対して建築できる建物の種類や建築目的を決めているルールのこと)
13種類にわけられる用途地域は以下の通り。
◎13種類の用途地域
【住居系】
- 第一種低層住宅専用地域(低層住宅のための地域)
→小規模な店舗や事務所などが建てられる - 第二種低層住宅専用地域(主に低層住宅のための地域)
→150㎡までの一定の店舗などが建てられる - 第一種中高層住居専用地域(中高層住宅のための地域)
→病院や500㎡までの一定の店舗などが建てられる - 第二種中高層住居専用地域(主に中高層住宅のための地域)
→病院や1,500㎡までの一定の店舗や事務所などが建てられる - 第一種住居地域(住居の環境を守るための地域)
→3,000㎡までの店舗・事務所・ホテルなどが建てられる - 第二種住居地域(主に住居の環境を守るための地域)
→店舗・事務所・ホテル・カラオケボックスなどが建てられる - 準住居地域(幹線道路沿いの地域が指定されることが多い)
→店舗・事務所・ホテル・カラオケボックスなどが建てられる
【商業系】
- 田園住居地域(田園風景と調和した周辺の住環境を守るための地域)
→150㎡までの一定の店舗などが建てられる - 近隣商業地域(周辺住民が買い物などをするための地域)
→住宅や店舗の他に工場も建てられる - 商業地域(銀行・映画館・飲食店・百貨店などが集まる地域)
→住宅の他に小規模の工場も建てられる
【工業系】
- 準工業地域(主に軽工業の工場やサービス施設などが立地する地域)
→危険性や環境悪化のリスクが大きい工場以外はほとんど建てられる - 工業地域(どんな工場でも建てられる地域)
→住宅や店舗は建てられるが病院やホテルは建てられない - 工業専用地域(工場のための地域)
→どんな工場でも建てられるが住宅・店舗・病院・ホテルなどは建てられない
魅力的な立地や十分な広さでも、用途地域次第で可能な土地活用が絞られてきます。
土地がどの用途地域なのかは、自治体のホームページで確認可能です。
気になる人は土地活用の計画を立てる前に、建築制限の範囲をチェックしてみてください。
参照:国土交通省 都市局 都市計画課「土地の使い方と建物の建て方のルールの話」
土地活用について4つのQ&A
Q1. 土地活用を始めるきっかけとして多いのは何?
土地活用を始めるきっかけは、個人の事情によりさまざまです。
参考として過去のアンケート「賃貸住宅経営をはじめたきっかけ」を見てみましょう。
◎どんな理由で土地活用(賃貸住宅経営)を考えたのか?
- 土地の有効活用…32.6%
- 相続税対策…26.3%
- 安定収入の確保…14.6%
- 建て替え(老朽化)…10.1%
- 老後の収入対策…7.7%
- 所得税対策…4.4%
- その他…3.1%
- 事業の後継者がいない…0.9%
①は固定資産税対策の面があると思われますが、そうなると約半数は税金対策といえます。
意外にもメインの収入や、プラスアルファの副収入という目的は多くないんですね。
また建物の老朽化をきっかけとして、土地活用を始める人も一定程度いるようです。
Q2. みんな土地活用を始めるときに何を重視しているの?
先に「土地活用をする上で検討すべき9項目」をご紹介しました。
実際にオーナーが土地活用を始める際に、何を重視しているのかを見てみましょう。
◎賃貸住宅経営を始めるに際して重視したことは?
- 収益性…14.5%
- その他…14.5%
- 会社の信用度…11.7%
- 借入金の条件・金額…10.8%
- 税務対策…8.6%
- 入居者ニーズ…7.8%
- 建物の設備・仕様…6.9%
- 建物の外観デザイン…6.3%
- 部屋の間取り・広さ…6.2%
- 建物の配置などの土地活用方法…6.1%
- 地域近隣への配慮…3.4%
- 防犯対策…2.5%
アンケートや回答者はQ1と同じですが、こちらでは収益性がトップ。
しかし空室が破滅にもつながるかもしれないのを考えれば、14.5%は少ないともいえます。
会社の信用度もポイントは高いですが、何をもって信用できるとするかは難しいです。
質が低い業者や営業マンは、自社や自身の利益しか考えていません。
甘い言葉で乗せるだけ乗せて、破滅したら知らんぷりもありえるので注意してください。
Q1~2参照:大和ハウス工業株式会社公式サイト「土地活用ラボ for Owner コラム vol.016」
Q3. 土地活用で詐欺被害のトラブルに遭ったりするの?
土地活用など大きな金額が動く取引では、詐欺などの犯罪に巻き込まれることもあります。
起こるかもしれない土地活用の詐欺の一例を見てみましょう。
◎土地活用で起こりうる詐欺の一例
- 悪意を持って所有権を移転される
- 実態のない費用(「販売手数料」など)を請求される
- デート商法で収益化が見込めない土地活用をすすめられる
- 非現実的な利回りや条件を強調される
- 資金や手付金を持ち逃げされる
特に比較サイトを利用せず土地活用をすすめると、 詐欺被害に遭うリスクが高いんですね。
なぜなら比較サイトの登録企業は「厳正な審査を経て登録されているから」。
優良な不動産会社ばかりなので、余計なトラブルに遭わないためにも利用は必須です。
関連記事詐欺に遭ってしまわないか不安な人は以下の記事を一読してみてください。
Q4. 土地活用より土地売却のほうがいい場合はあるの?
相続した土地などを土地活用するか売却するか、まだ迷っている人もいますよね。
不動産売却のメリットを確認してみてください。
◎土地を活用することなく売るメリット
- 売却でまとまった現金が手に入る
- 固定資産税や都市計画税から逃れられる
- 土地活用をすすめるための気苦労がない
- 土地活用に関する管理やメンテナンスが不要
不動産を一度売却してしまえば、土地活用のことは考えなくてOKです。
ただし不動産売却は「譲渡取得税」などの税金や、業者への「仲介手数料」がかかります。
また土地活用をしないことで、安定的な収入は見込めなくなるので把握しておきましょう。
関連記事土地の売却を考えている人は以下の記事をチェックしてみてください。
土地活用は「土地活用一括資料請求」からスタート!
本記事では土地活用について網羅的に解説してきました。
紹介したのは全16種類の土地活用ですがあくまで一例で、バリエーションもさまざまです。
また土地活用の計画をすすめる際は「検討すべき9項目」を参考にしてみてください。
そして何より土地活用を成功に近づけるためには、土地活用一括資料請求は欠かせません。
- 土地の性質や法的制限について調べてくれる
- 土地に合った土地活用プランを提案してくれる
- 土地活用についてエキスパートに細かく相談できる
土地活用に関する資料の一括請求をすれば、上記のようなことが実現できます。
ベストな土地活用プラン選びで好スタートを切って、土地活用を成功させましょう。
記事の中でも紹介しましたが、一括資料請求サービスの中で群を抜いておすすめできるのは「HOME4U」。
HOME4Uは日本最大級の比較サイトで、NTTグループが運営しています。
申告した情報は安全にしっかり守られるので、安心して利用できるでしょう。
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