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不動産査定で価格が決まる仕組みとは?無料査定で失敗しないための全知識!

不動産の査定の賢い利用法を伝授

土地やマンション、一軒家を売却しようとしている人が、まずやらないといけないのが不動産の査定。

「不動産の査定ってやっぱり有料の方が正確なの?無料とどう違うの?」

「それに、無料の不動産の査定って信頼できる?価格が決まる根拠は?」

そんな風に不動産の査定は有料と無料でサービスの内容が異なるのか、無料の場合、果たして査定価格は正しいのか気になるかもしれません。

今回は不動産の無料査定で価格が決まる仕組みや、利用時の注意点も合わせて解説します。

不動産の査定の仕組みと賢い利用法をマスターし、納得のいく売却の第一歩を踏み出しましょう。

不動産査定は無料でOK!有料査定との違いとは

個人の不動産売却は無料査定で十分

不動産の査定には無料査定と有料査定がありますが、個人が不動産を売却する際には無料査定で十分です。

【有料査定と無料査定の違い】

項目無料査定有料査定
費用無料30万~50万円程度
期間最短即日10営業日程度
査定する主体不動産会社不動産鑑定士
主な査定目的不動産の売却予定価格を売り主に提示するため第三者として適正価格を証明するため
査定方法過去の取引事例をもとに算出不動産鑑定評価基準※をもとに算出

たしかに不動産鑑定士による有料査定の方が査定の精度が高いのはたしか。
国家資格を持つプロが法律に基づいてじっくり査定するので、不動産の適正価格を調べられます。

かし適正価格で査定してもらったからといって、必ずしも査定価格で売却できるとは限りません

  • 売却を仲介する不動産会社の宣伝力
  • 不動産会社が買い主を見つける能力

など、結局はあなたの不動産を売ろうと頑張ってくれる会社の実力次第
「不動産を高く売る」という点では、査定価格が適正かどうかはあまり関係ないんですよね…。

「一般の不動産売却では、わざわざ時間とお金をかけてまで不動産鑑定士に査定を依頼する必要がない」というのが当サイトの見解です。

不動産会社が無料で不動産を査定してくれる理由

不動産会社が無料で査定してくれるのは、売り主に「ウチ経由で売却したらこれくらいで売れそうですよ」とアピールするため。

売り主が1番気にしている「売却価格」を取っ掛かりにして、自社に売却を任せてくれる売り主を集客しています。

不動産会社が無料査定してくれるわけは営業活動の一環だから

そもそも不動産売却において、不動産会社の利益になるのは仲介手数料
将来的に手数料を払ってくれる売り主を集めるために、無料査定を実施しているというわけです。

営業活動の一環だということで、無料査定における査定額は高くなるケースが多くなります。
(詳しくは後述しています)

【補足】

「モノを売りませんか?」の営業のフックが無料査定なのは、不動産売却に限った話ではありません。

家庭用のゲームや漫画の中古販売をしている会社が、チラシなどで「◯◯を▲▲円で買います!」と記載しているのを見たことがある人も多いでしょう。

  • リサイクルショップ
  • 車の中古販売店

など、売ってくれる人を探している会社はどこも無料査定を実施しています。

関連記事不動産売却における仲介手数料について詳しくはこちら

不動産売却の仲介手数料はいくら?計算方法と相場が丸わかり【値引き厳禁】

不動産の無料査定で価格が決まる仕組み

不動産の無料査定では以下3つの方法をベースに査定額を算出しています。

 主な対象物件査定方法
取引事例法マンションなど住宅①複数の類似物件の平均価格を補正し算出する方法
②1つの事例物件と評点を比較し補正して算出する方法
原価法一戸建て建物の経年劣化の分値引きして算出する方法
収益還元法投資用物件その建物が朽ちるまでに生み出す利益を査定額とする方法

①取引事例法

取引事例法は似たような物件から査定価格を算出

取引事例法は物件の構造や、戸数が同じ物件の価格をもとに価格を算出する方法です。

似たような物件や土地がこのくらいの価格だから、今回の査定額はたぶんこのくらいになるだろう」という具合に査定します。

計算方法は大きく分けて2種類です。

  1. 複数の事例物件から査定物件の価格を算出する方法
  2. 1つの事例物件から査定物件の価格を算出する計算方法

①複数の事例物件から査定物件の価格を算出する方法

まず近隣の複数の物件(事例物件)を選んで平均価格を算出。
次に査定する物件の条件に合わせて価格を修正します。

【取引事例法の計算例】

取引事例法で、千代田区飯田橋、1K のアパートの価格を査定します。

以下は平成29年第3四半期(9月)~平成30年第2四半期(6月)に千代田区で実際行われた中古マンションの売買取引です。

この売買取引の価格を参考に、取引事例法で査定物件の価格を算出します。

立地条件や広さが類似した物件A、B、Cを事例物件として選びました。

取引事例法で中古マンションの査定価格を算出

【査定物件の条件】

  • 飯田橋駅徒歩3分
  • 間取り1K
  • 面積30㎡
  • 立地は高層ビルの裏

①最初に、物件A、B、Cの平均価格を算出します。

={(物件Aの価格)+(物件Bの価格)+(物件Cの価格)}÷3

=(2,200万円+2,100万円+1,900万円)÷3

2,070万円

②次にこの価格を査定物件の条件で修正します。

  • 査定物件は事例物件と比べ面積が広い:平均価格+20万円
  • 事例物件と比べ日当たりが悪い:平均価格ー40万円

2,070万円+20万円ー40万円2,050万円

取引事例法で算出される、査定物件の価格は2,050万円です。

(参考:国土交通省・土地総合情報システム不動産取引価格情報「中古マンションの価格」

 

②1つの事例物件から査定物件の価格を査定する方法

近隣に類似した物件がない場合、遠隔地で(土地の整地具合など)類似した物件を1つだけ選んで価格を査定します。

査定物件の価格
=事例物件の平米単価×(査定物件の評点÷事例物件の評点)×査定物件の面積×流通性比率(※)

※流通性比率とは:物件の立地条件から、その物件をどれだけ「値下げすれば売れるか」または「値上げしても売れるのか」を比率で表したもの。標準的な物件の流通性比率は1になります。

【遠隔地の1物件から価格を査定する方法】

豊島区繁華街のマンションの価格を算出します。

事例物件として選んだのは、北海道すすき野の、同じく繁華街の物件です。

査定物件:マンションA、事例物件:マンションB

項目マンションAマンションB
近隣の嫌悪施設あり(0点)あり(0点)
間取り1LDK(+20点)1DK(0点)
前面道路の幅員(道路の横幅)2m(-15点)3.5m(0点)
角部屋あり(+25点)なし(0点)

※各評点はあくまでイメージです。査定する不動産会社によって異なります。

マンションAの評点

=100-20+20-15+25

=110点

査定物件:マンションA

  • 面積:150㎡
  • 評点:110点

事例物件:マンションB

  • 面積:200㎡
  • 評点:100点
  • 平米単価:50万円/㎡

査定物件の価格

=事例物件の平米単価×(査定物件の評点÷事例物件の評点)×査定物件の面積×流通比率性(※)

=50万円×(110点÷100点)×200㎡×1

1億1,000万円

(※標準的な賃貸物件故、流通比率性=1とします。)

②原価法

原価法は建物の価格から経年劣化の分を差し引いて算出

「今この建物を建てたらこのくらいの値段だけど、時間が経ってボロくなってるから、その分を値引きしておこう」みたいな感じで査定するのが原価法。

建物の価格を算出し経年劣化(時間が経つにつれてボロくなること)の分を差し引いて計算します。

具体的な計算式は以下の通りです。

査定価格
=平米単価×総面積(※)×残存年数(耐用年数-築年数)÷耐用年数

※単価に総面積を乗じた価格を再調達原価といいます。その建物の現況の建設費を表す価格です。

耐用年数については下記の通り法律で定められています。

構造法定耐用年数
木造22年
木造モルタル20年
鉄骨鉄筋コンクリート(RC)47年
れんが・石造38年
重量鉄骨34年

(※国税庁「主な減価償却資産の耐用年数(建物・建物附属設備)」)


築10年、面積150㎡、木造1戸建ての物件は原価法で3,600万円になります
  • 築10年
  • 単価20万円/㎡
  • 総面積150㎡
  • 木造1戸建て
  • 木造の耐用年数は22年

査定価格

=20万円/㎡×150㎡×(22年-10年)÷10

3,600万円

一戸建ての建物と土地の合計額を求めるには

③収益還元法(直接還元法)

収益還元法の説明

収益還元法とは「不動産が朽ち果てるまで活用することで生み出す利益=査定額」として算出する方法。

「このアパートでは使い物にならなくなるまでに、累計でこのくらいの家賃収入が得られそうだな」という具合に査定します。

収益還元法では、1つの期間のデータをもとに価格を算出する直接還元法が一般的です。

直接還元法では不動産の価格を以下の計算式で求めます。

不動産の価格=1年間の純収益÷還元利回り

=(年間の収益ー年間の経費)÷還元利回り

  • 純収益:収益から費用などを差し引いた実質的な利益
  • 還元利回り:不動産の収益性(年間にどれだけの収入が見込めるか)を表す数値。
    (実質利回りのこと。計算で使うときは還元利回りという呼び方をする。)

例 現状、実質利回りが8%年間100万円の家賃収入をはじきだしている中古マンションには、直接還元法では1,000万円の価値があることになります。

  • 還元利回り:8%
  • 年間の家賃収入:100万円
  • 年間経費(管理手数料など):20万円

不動産の価格=(100万円-20万円)÷8%

=80万円×100÷8

1,000万円

不動産の無料査定で査定価格を左右する6つのポイント

不動産の無料査定で査定価格を左右するポイントは5つです。

 高ポイント低ポイント
立地駅から近い駅から遠い
間取り部屋全体が広く、良い柱などで部屋が分断され悪い
日当り・眺望良い・南向き悪い・日陰
マンションの管理状態エントランスが清潔エントランスが狭く汚い
セキュリティ面良好悪い

それぞれが査定価格に及ぼす影響と、高く売るコツを解説します。

①立地条件

立地条件駅近い方が査定価格は高い

立地条件で最寄駅からの距離、駅徒歩何分かかるか物件の資産価値を判断する大きな材料です。

中古マンションの査定価格は特に駅から近いかどうかに左右されます。

中古マンションの売却価格と駅からの距離

同じ3LDKの物件で、駅徒歩5分以内の物件と比べ下落する価格は駅徒歩6分~10分以内だと300万円未満、10分を超えると1,000万円以上です。

交通の便や駅からの徒歩分数と不動産査定の評点

不動産流通センターのマニュアルで用いる査定方法では、駅徒歩10分を0点とし、近い場合はプラス、遠い場合はマイナスにして評点をつけます。

駅からの距離と平米単価

※徒歩1分の距離は80mと決められている

(参照:三菱UFJ不動産販売「東京の中古マンション査定金金額における駅からの距離の影響」、出店:国土交通省「不動産取引価格情報」)

立地条件に関してはどうしようもないので、不便な土地や不動産を売却する場合は他のポイントでカバーしましょう。

②築年数

築年数の浅さは買う人が必ずチェックするポイントです。

建物の状態や地域の人気度と異なり買うかどうかの客観的な判断材料になります。

マンションと戸建て住宅の資産価値

マンションより戸建ての資産価値の方が、経年劣化による資産価値の下落の度合いが大きいです。

木造の戸建て住宅は築15年まで資産価値は新築から築15年にかけて急に下落しています。

(参照:三菱UFJ不動産販売「築年数と査定額の関連性」、出展:国土交通省「中古住宅流通、リフォーム市場の現状)

建物の劣化への対策は記録してアピール!

リフォームやメンテナンスは記録して価格アップを狙おう

築年数自体は変えられません。しかし建物の劣化を防ぐ対策をした記録は高ポイントになります。

  • リフォームした経験がある
  • 定期的なメンテナンスを行っている

リフォーム代金の領収書などでいいので、提示しましょう。

築年数と耐震基準

③間取り

間取りは物件の査定の高低を左右するポイントです。

間取りが良い部屋の条件です。

  • 高階層の部屋である
  • 部屋の数
  • 部屋の広さ
  • 家事がしやすい

間取りを根本的に変えるのであればリフォームになり高額な費用が必要です。

間取りのメリットを伝えてアピール!

自分の部屋でアピールできるポイントチェックをしよう!

広さや部屋の数を変えることはできませんが、部屋の使い勝手の良さをアピールすることは可能です。

  • 仕切りを利用して間取りを自由に変えられる
  • 見た目より収納が充実している
  • キッチンへの行き来がしやすい

実際に住んでいて、間取りの面でのメリットを伝えるようにしましょう。

④水回り

水回りは買い主の出費チェックポイント

水回りが査定価格を左右するのは、引渡し後、買主の出費につながるから。

使い方やメンテナンスがよくないと10年未満で取り替えが必要になります。

  • 水回りが清潔でない
  • カビが生えている

このように劣化が進行している場合、リフォームで費用は100万円以上。

それだけで査定額は100万円単位下落さがることになります。

どんなにおしゃれなデザインの内装であっても水回りが汚い物件は買ってもらえません。

内覧の際に1番にチェックされるのは水回りだと考えて間違いありません。

売却が決まったら意識して掃除を!

売却を決めたときから水回りはキレイに保つようにしましょう。

目立つ汚れはハウスクリーニングに任せるのがおすすめです。

 費用査定額の変化
トイレのハウスクリーニング1~3万円+10万円~15万円
トイレ本体の交換5万円~10万円+20万円~30万円
水回りの垢取り1万円~3万円+5万円~10万円
シンクのハウスクリーニング1万円~3万円+10万円~20万円

10万円未満の準備で、査定価格に10万円以上差額が出る場合もあります。

査定前のリフォームは採算が合うかどうかを要・検討

 

住友不動産販売・販売担当課

「リフォームしたからと言って高く売れるわけではありません。リフォームが買主の好みに合っていなければ仕方ありません。マンションや戸建ては購入後にリフォームなどでキッチンやバスタブを好みのものに変えることが多々あります。リフォームしたからと言って高く売れるわけではありません。わたくし共が多くの方にオススメしているのはリフォームの前にハウスクリーニングを検討されることです。」

 

まず自身でキレイに掃除をし、それで汚れが落ちなかったらハウスクリーニングを依頼しましょう。

⑤日当たり・眺望

日当たりや眺望の良い物件は人気です。

近隣の住宅が密集していて隣の家の影になっていると、価格が下がります。

南向きの物件は高ポイントです。

日当たりや眺望は印象で勝負!

日当たりや眺望は見た目勝負!!

日当りや眺望を良くすることはできませんが「日当りがいいな、眺めもいいな」という印象を与えることは可能です。

  • 日をさえぎる庭木を伐採する(1万円~5万円)
  • マンションのベランダの邪魔なものをどかし部屋に光を取り入れる(無料)

3万円もかけずに査定額が10万円もアップする可能性もあります。

⑥マンションの見た目・管理状態

マンションは見た目と管理状態が査定価格を左右します。

  • エントランスが綺麗
  • セキュリティ面が配慮されている
  • 共有部分が広い

マンションのエントランスは来訪者のファーストインプレッション。

セキュリティ対策がされているマンションは人気が高いです。

広く見せたりアイテム設置で査定額アップを狙おう!

物をどかしたりアイテム設置で査定額アップ

マンションの見た目や管理状態であれば、対策可能です。

  • ムダな物をどかして広く見せる:0円
  • エントランスの部分だけ、ハウスクリーニングする1万円~3万円
  • エントランスの玄関にオートロックを設置する:7万円~15万円
  • 各階に、監視カメラをつける:5万円~10万円

費用を10万円かけずに、査定額が30万円~50万円近くアップすることもあります。

不動産の無料査定を受ける前にしておくべき準備

不動産の査定無料査定を受ける上での注意点です。

①必要書類を用意する

書類は準備しておくと売却がスムーズになる

不動産の査定で必要になるのは以下の書類です。予め用意しておくと売却がスムーズになることもあります。

必要書類目的入手法
本人確認書類(身分証明書※)売り主の本人確認をするため区役所や自治体に申請
権利書・登記簿謄本不動産の登記名義人を確認するため法務局に申請
不動産の所在地がわかる地図査定する不動産の場所を確認するため法務局、国土地理院に申請、GoogleMapからダウンロード
公図土地の位置や形状を示す地図法務局に申請、または法務局HPからダウンロード
境界確認書・越境の覚書書(※)隣接地との境界線を明確にする法務局に申請

※マイナンバーカード、免許証、パスポートなどの身分証明書を指します。住民票だけではNGな場合が多いので注意しましょう。

建物の査定では別で書類が必要

建物の査定では別で必要な書類があります。

 目的入手法
設計図書建築確認など法的手続きを取る際に必要になる法務局
建築確認通知書不動産がきちんと建設されている物件であるのかを確認国税庁
検査済証建築基準法に従って正しく建設された建物であることを証明する書法務局
耐震診断報告書、アスベスト使用調査報告書震災に耐える基準を満たす建物であることを証明建築

査定する建物が建築基準法に則って正しく建築されていることを証明する書類です。

特にマンションを売却する時は下記の書類があると売却がさらにスムーズになります。

  • 分譲時のパンフレット
  • 管理規約
  • 売買契約書

関連記事不動産売却での必要書類含め全体の流れについてこちらの記事で詳しく説明しています。

【不動産売却の流れ】仲介契約から売買契約、税金の支払いまで【必要書類もチェック】

②必要最低限の修繕はしておく

修繕していないと修繕費を請求されることもある

不動産の査定を受ける前には修繕が必要です。

売買契約成立後に瑕疵が見つかってしまうと、買主は売主から修繕費を請求されることになってしまいます。

瑕疵とは物が本来の機能を果たさなくなっている状態。
不動産取引でいうと、

  • 雨漏りがあった
  • 柱がシロアリに食われていた
  • 排水管に亀裂があった

などが該当する。

※瑕疵に対して売リ主に発生する責任のことを、瑕疵担保責任という。

引き渡し完了日から3カ月以内に見つかった不具合や瑕疵は、売主が責任を負うと定められています。

瑕疵担保責任に基づき売主が買主にお金を支払ったケース
リフォーム・ハウスクリーニングは不要

売却前、査定時にリフォームやハウスクリーニングは不要です。壁紙など、購入者の好みによります。壁紙をリフォームし売却したものの売却後すぐに張替えとなったというケースもあります。
またリフォーム費用は売却価格に上乗せできません。基本的にリフォームやハウスクリーニングは売却前不要だと覚えておきましょう。
ただし激しい汚れや壁の穴などは「建物の構造上、主要な部位の木の腐食」と見なされ査定価格の引き下げの対象となる場合もあります。念のため不動産会社に相談しましょう。

③戸建ての場合は特に設計図通りであるかを確認する

戸建の場合設計図通りかどうか確認すべし

戸建てを売却するときは売却前に家の間取りや非常口が設計図通りであるか確認が必要です。

設計図通りでないと、建築基準法にのっとって建設されていないことになり価格が下がります。

戸建ての場合は、売却する前に不動産会社の担当者と共に設計図を確認しましょう。

過去に実際にあった事例

 

Yさん夫婦(60代・無職)はYさんの父親から相続した南大沢の一戸建てを売却しました。

 

買主から連絡があったのは売却の契約が成立して1ヶ月後にです。

「2階へ続く非常口が設計図通りの位置にない」とのこと。

 

仲介を依頼した不動産会社の担当者に相談したところ「お父様が住んでいらしたときにリフォームなどで壁紙でふさいでしまったのでは」と言われました。

 

買い主は希望のリフォーム会社に依頼し非常口を設置。

リフォームの代金はYさん持ちになってしまいました。

④土地売買の査定前は境界線を明確にしておく

土地の売買で境界が明確でないと値下げされることもあります。

境界線が明確でないと「いざ売却」となったときに売っていい土地の面積が定まりません。

「他人の土地を勝手に売却した」として不動産侵奪罪で訴えられた場合、土地家屋調査士など専門家を介在した交渉が必要です。

結果、売却までの時間が長引くことになります。

その後の売却までスムーズに進めるために、売却の査定前の段階で境界確認書を準備しましょう。

境界確認書とは:隣接する土地の境界線について双方の所有者が合意を交わした旨を記した書面

⑤賃貸物件の査定前は管理費や修繕積立金の滞納を解消しておく

賃貸物件は滞納問題を解消しておくべし

マンションなど賃貸物件を査定をする前、管理費や修繕積立金に滞納がないかを確認しましょう。

滞納がある物件は滞納額以上の値下げとなる事態は多いです。

滞納合計額が20万円の物件が、不人気で200万円の値下げになることも珍しくありません。

そもそも管理費や修繕積立金の滞納があるような物件は好まれず不人気で、不動産会社は値引きせざるを得ないと判断します。

不動産の無料査定を受ける上での注意点・コツ

①要望に合わせて査定方法を選ぶ

不動産の無料査定の方法には2種類あります。

  1. 机上査定
    →査定にスピード感を求め、とにかくざっくりと相場価格を知りたい方
  2. 訪問査定
    →時間がかかってもいいからより正確に査定価格知りたい方

スピードをとるか査定結果の正確さをとるかで、ご自身の要望にマッチした方を選んでください。

机上査定と訪問査定

机上査定はスピーディ

机上査定とはPCで入力された不動産の情報をもとに価格を算出する査定方法(※)です。メールで済む査定方法なのでメール査定とも言われます。
※ほとんどの机上査定は、取引事例法で価格を算出しています。

  • メリット:入力から査定価格がわかるまで1日~3日以内でスピーディ
  • デメリット;訪問査定より精度が落ちることもある

訪問査定は正確

訪問査定は不動産会社のスタッフが直接家に訪問し詳細な査定を行う査定方法です。実査定ともいわれます。

  • メリット:机上査定より精度が高いとされる
  • デメリット:机上査定よりは査定結果が出るまで時間がかかる(1週間~2週間)

不動産会社によって、どちらの査定を採用しているかは異なります。

  • 机上査定だけ
  • 訪問査定だけ
  • 机上査定も訪問査定も両方行う

机上査定だけ複数社に依頼し、様子を見て、相性が良さそうな複数の会社に訪問査定を依頼するのも有効な方法です。

②「査定価格は査定価格に過ぎない」くらいで考えておく

査定価格は実際の売却価格と異なります。

上述したように査定価格とは、不動産会社が「ウチならこのくらいの価格での売却をお手伝いできそうです」と設定する目安の価格です。

査定結果を真に受けすぎて高額の売却にこだわってしまうと「いつまでたっても不動産が売れない」ということになりかねません。

③不動産会社によって査定価格は異なることを理解しておく

不動産会社によって査定額は異なることを把握しておく

不動産会社によっては査定価格が異なります。

【理由①】事例物件として選ぶ物件が異なる

査定価格を算出するためには事例物件が必要です。

不動産会社によって、選択する事例物件が異なるので算出される査定価格も異なります。

【理由②】不動産会社によって事情が違う

資本金や経営方針など、不動産会社によって抱える事情は千差万別です。価格を査定する不動産会社にももちろん販売戦略があります。

  • 高く売ってくれる不動産会社と契約したい」そんな売主を狙って査定価格を高めに設定
  • 確実に売却したいという実績が欲しい」から手堅い価格を設定

不動産会社は「価格査定→売主と契約→売主と買主が契約」となった暁に報酬がもらえます。査定価格の設定も販売戦略の1手法です。

「事情によって価格は変わって当然」と構え価格の比較材料にしましょう。

【あわせて読みたい】

「査定額を高く設定したい」「査定額は手堅く見積もりたい」など不動産会社によって抱える事情は様々です。

不動産売買は自身の不動産に合う不動産会社を見極めるのが非常に重要。

下記記事では悪徳業者に騙されないようにするためのコツを詳しく解説しています。

一度目を通していただき、不動産会社との上手な付き合い方をマスターしてください。
不動産売買・土地活用の詐欺手口、トラブル事例10選と6つの被害防止策

不動産の無料査定は相見積もりがおすすめ

不動産の無料査定は相見積もりで安心利用

不動産の査定は複数の不動産会社に査定を依頼する「相見積もり」が断然おすすめです。

前述した通り、査定価格は不動産会社が選ぶ事例物件と不動産会社の事情により変わります。

査定価格の差は上下で10%近くです。

相見積もりで複数の価格の平均値を把握すれば、ご自身の不動産の売却価格の相場の検討がつきます。

【例:ある不動産の査定を4社に依頼】

それぞれの査定価格は以下の通り。

  • A社:2,100万円
  • B社:2,400万円
  • C社:1,900万円
  • D社:2,250万円

4社の査定価格の平均は2,162万円です。

(2,100万円+2,400万円+1,900万円+2,250万円)÷4≒2,162万円

ある不動産の相場価格は2,162万円だとわかります。

同じ不動産を後にF社に依頼し、査定価格が「2,300万円」であった場合「相場より高いけど、最高額ではない」と判断することが可能です。

相見積もりすれば、査定された価格が妥当な価格であるのか判断できるようになります。

相見積もりについて詳しくは「【不動産売却で相見積もりする3つの利点】注意点を理解して査定に失敗しない」でも解説しています。

不動産の相見積もりは一括査定サービスを利用するとスムーズ

相見積もりするために複数の不動産会社に査定を依頼するなら、不動産の一括査定サービスが便利。

1回査定を申し込めば複数の不動産会社に価格を査定してもらえます。

不動産一括査定の特徴

  • 複数の不動産会社に"無料"で査定してもらえる
  • 物件情報を入力するだけ大まかな売却価格がわかる
  • 査定してもらった不動産会社と必ず契約しなくてもよい
  • 不動産売却に関する疑問を聞けるので相談役にもなる

不動産の一括査定については下記のページで詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。

不動産の無料査定後、売買契約成立後までの流れを予習

売買契約成立後の引き渡までの流れ

不動産の査定後、売買契約成立までの流れを予習しておきましょう。

  1. 選んだ不動産会社と仲介の媒介契約を結ぶ
  2. 不動産会社が広告活動で購入者を探す
  3. 購入者が決まれば売買契約を結ぶ

①選んだ不動産会社と仲介契約を結ぶ

不動産の査定や一括査定サービスを利用し、不動産会社を選んだら仲介契約を結びます。

契約の種類は3つです。

  • 専属専任媒介契約
  • 専任媒介契約
  • 一般媒介契約
 専属専任媒介契約
専任媒介契約一般媒介契約
複数の業者
への依頼
バツ
できない
バツ
できない
丸
できる
売主自身による
直接取引
バツ
できない
丸
できる
丸
できる
不動産会社からの
活動報告の頻度

1週間に1回以上2週間に1回以上定めなし
レインズへの
登録義務
5営業日以内7営業日以内なし
契約期間3ヶ月以内3ヶ月以内規定なし
(行政指導では3ヶ月以内)

契約によって売却成立までのスピードや売却価格まで変わります。

自身の売却における条件を考慮し適した契約を結んでください。

POINT下記ページでは不動産売却の媒介契約ごとのメリットや、注意点を解説。契約後は後戻りできないので、契約前にチェックしておきましょう。
不動産の"媒介契約"とは?一般媒介・専任媒介・専属媒介の違いを完全解説!

②不動産会社が広告活動で購入者を探す

売買契約を結んだ後、不動産会社が広告活動を行い売却活動を開始します。

不動産会社の売却活動とは

  • レインズへの登録
  • 折込チラシの作成
  • 物件情報サイトへの広告掲載
  • 購入希望の内見や立会
  • 購入希望との値段交渉
    仲介による売却活動では基本的にオーナーさんがすることはありません。

③購入者が決まれば売買契約を結ぶ

購入者が決まったら買主と売買契約を結びます。

売買契約の際行うこと

  • 買主から手付金(※)の受け取り
  • 売却代金の決済日の設定

不動産会社に支払う手付金に関してこちらの記事で詳しく解説しています。
⇒不動産売却の"手付金"の相場や上限は?手付金返還の条件まで総まとめ!

売買契約締結後、仲介手数料の半額を支払います。

仲介手数料の計算方法や相場はこちらです。概算し予め用意しておきましょう。

仲介手数料の計算方法

仲介手数料=(売却価格×3%+6万)×消費税率

例)3,000万円の自宅を売った場合
⇒(3,000万円×3%+6万)×1.08=1,036,800円


仲介手数料の相場

売却価格仲介手数料
全額の相場
(税込)
500万円226,800円
1,000万円388,000円
1,500万円550,800円
2,500万円874,800円
3,000万円1,036,800円
3,500万円1,198,800円
4,000万円1,360,800円
4,500万円1,522,800円
5,000万円1,684,800円
6,000万円2,008,800円
7,000万円2,332,800円
8,000万円2,656,800円
9,000万円2,980,800円
1億円3,304,800円
5億円16,264,800円

不動産売却の仲介手数料の役割や値引きの有無、手数料無料の仕組みなどは下記ページで解説しています。
不動産売却の仲介手数料はいくら?計算方法と相場が丸わかり【値引き厳禁】

以上、不動産の無料査定前に知っておいてほしいことは全て網羅して説明してきました。

繰り返しになりますが、不動産の無料査定は家やマンション、土地などを売却する上での第一歩。

当ページを読んだ1人でも多くの人が、不動産売却での後悔や失敗を避けることができれば幸いです。

また不動産の無料査定をするなら、一括査定サービスを利用した相見積もりがおすすめ。

下記の2つのページもあわせて参考にして見てください。

不動産の一括査定については下記のページで詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。

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