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共有物分割請求とは?訴訟・裁判の流れや分割方法を詳細にまとめました

ただし買取なら訴訟の手間・費用はナシ!

「共有不動産の処分方法で揉めてるんだけど…」
「裁判所が分割方法を決めてくれるってホント?」
「共有物分割請求訴訟って何?訴訟って面倒くさそう…」

本記事では共有持分の分割請求について、以下をメインに解説していきます。

  • 共有物分割請求の基礎知識
  • 共有物分割請求訴訟の費用
  • 共有物分割請求訴訟の流れ
  • 共有持分の分割方法
  • 共有持分を分割したケースの例

共有持分を持っている人の多くは、共有関係を解消したいと思っているはずです。

そんな人のために法律は、共有者に共有物の分割を請求できる権利を用意しています。

具体的に分割請求を検討している人は特に、本記事を参考にしてみてください。

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詳しくは後述しますが、訴訟に発展すると手続きが1年以上かかることもあります。

持分を早く手放して現金化したいという人は、買取業者への売却を検討しましょう。

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共有持分はややこしい存在なので、事前になるべく専門家の意見を聞くのが大切です。

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共有物分割請求とは?

共有関係の解消を求める権利がある

そもそも共有持分とは、共有する不動産における所有権の割合のこと。

割合は必ずしも共有者間で同じではなく、差があることも珍しくありません。

たとえば2人での共有で、持分が1/5と4/5ということも十分にありえます。

しかしメリットがない中途半端な持分を所有しても困りますよね。

そこで多くの人は共有関係を解消して、単独名義にするか売却したいと考えるはずです。

共有関係を解消する方法としての分割請求が、民法第256条1項で定められています。

(共有物の分割請求)

第二百五十六条
各共有者は、いつでも共有物の分割を請求することができる。ただし、五年を超えない期間内は分割をしない旨の契約をすることを妨げない。

2 前項ただし書の契約は、更新することができる。ただし、その期間は、更新の時から五年を超えることができない。

引用:電子政府の総合窓口e-Gov「民法」

共有持分の割合が少なくても(1/5と4/5の「1/5」だとしても)分割請求はできます。

なお共有者間で合意すれば、最長5年の不分割特約をつけることも可能です。

不分割特約を登記していれば、分割請求しても共有関係の解消は見込めません。

持分の取得原因と登記の有無で特約が無効になることもある
  • 相続
    →分割禁止合意の登記あり:特約は有効・分割禁止合意の登記ナシ:特約は有効
  • 売買や贈与
    →分割禁止合意の登記あり:特約は有効・分割禁止合意の登記ナシ:特約は無効
権利に関する登記事項について(不動産登記法)

関連記事 以下の記事では分割請求以外の共有関係の解消方法も紹介しています。

共有持分は売れない?仲介で売却するための4つの解消方法を伝授

共有物分割請求訴訟の要件

「協議が調わないとき」は訴訟OK

分割請求を求める具体的な方法として「共有物分割請求訴訟」があります。

(裁判による共有物の分割)

第二百五十八条
共有物の分割について共有者間に協議が調わないときは、その分割を裁判所に請求することができる

2 前項の場合において、共有物の現物を分割することができないとき、又は分割によってその価格を著しく減少させるおそれがあるときは、裁判所は、その競売を命ずることができる。

引用:電子政府の総合窓口e-Gov「民法」

上記の通り、共有物分割請求訴訟を提起できるのは協議が調わないとき」です。

「協議が調わないとき」の意味

  • 協議不調
    →話し合ったがまとまらなかった
  • 協議不能
    →話し合いも拒んでいる共有者がいる
  • 成立後履行困難
    →話し合いがまとまったが実行される見込みがない

話し合いの提案や実際に話し合いをしないと訴訟提起できないので、覚えておきましょう。

訴訟となれば共有者全員が当事者となり、原告と被告にわけられるので注意が必要です。

対立軸があった上で中立的な立場の共有者がいても、訴訟の当事者になります。

「協議が調わないとき」についての最高裁判例
民事調停(共有物分割請求調停)はあまり利用されない

共有物分割請求訴訟の他には「民事調停」という紛争解決手続がある。
裁判所が分割協議に参加するが、あくまで話し合いによる解決がゴールとなる。
ただし行われるのは平日の昼間でスケジュールを合わせにくい。
また共有者全員が合意しないと成立しないため、あまり利用されていないのが実情。

遺産相続した共有不動産は分割請求できない

遺産の共有関係を解消するにはまず、遺産分割手続きによる必要があります。

共同相続人の一部から遺産を構成する特定不動産の共有持分権を譲り受けた第三者が当該共有関係の解消のためにとるべき裁判手続は、遺産分割審判ではなく、共有物分割訴訟である。

引用:裁判所ホームページ「昭和50年11月7日 最高裁判例 裁判要旨」

遺産相続により相続人の共有となつた財産の分割について、共同相続人間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家事審判法の定めるところに従い、家庭裁判所が審判によつてこれを定めるべきものであり、通常裁判所が判決手続で判定すべきものではないと解するのが相当である。したがつて、これと同趣旨の見解のもとに、上告人の本件共有物分割請求の訴えを不適法として却下すべきものとした原審の判断は、正当として是認することができ、その過程に所論の違法はなく、所論引用の判例に抵触するものではない。

引用:裁判所ホームページ「昭和62年9月4日 最高裁判例 全文」

そのため原則的に、遺産分割協議よりも先に共有物分割請求することはできません

ただし共有者の一人が死亡して、共有関係が再構築された場合は分割請求が可能です。

また遺言書が作成されていた場合も、共有関係が確定しているので分割請求できます。

遺産分割協議と遺産分割請求についての条文(民法)

共有物分割請求訴訟にかかる費用

事前に大まかな総額を把握しておこう

共有分割請求訴訟で発生する主な費用は以下の通り。

共有分割請求訴訟で発生する費用

  • 交渉費用(内容証明郵便)
  • 収入印紙代(申立手数料)
  • 切手代(郵券)
  • 弁護士費用

訴訟に入る前の交渉費用として、千円程度の内容証明郵便がかかると思ってください。

収入印紙の金額を知るためにはまず、固定資産税評価額をもとに以下の計算をします。

土地:固定資産税評価額 × 1/6 × 持分の割合

建物:固定資産税評価額 × 1/3 × 持分の割合

算出された金額(訴額)と一覧表に対応する金額が、貼付すべき収入印紙の金額です。

◎訴額ごとの申立手数料

  • 訴額が100万円
    →申立手数料は1万円
  • 訴額が500万円
    →申立手数料は3万円
  • 訴額が1,000万円
    →申立手数料は5万円
  • 訴額が3,000万円
    →申立手数料は11万円
  • 訴額が5,000万円
    →申立手数料は17万円
  • 訴額が8,000万円
    →申立手数料は26万円
  • 訴額が1億円
    →申立手数料は32万円

切手代は裁判所ごとに異なりますが、被告が1名なら数千円で済むでしょう。

弁護士費用は依頼する事務所や訴訟の内容によって、大きく変動することがあります。

訴訟費用についての条文(民事訴訟費用等に関する法律)

弁護士費用の目安

費用の中でも弁護士費用は高額になるので、以下の目安を参考にしてください。

◎共有物分割請求訴訟における弁護士費用の例

【A社の弁護士費用】

  • 交渉
    着手金:20万円
    報酬金:分割による利益または持分価格の5%(最低20万円)
  • 訴訟提起
    着手金:30万円
    報酬金:分割による利益または持分価格の5%(最低20万円)
    ※交渉から訴訟に移行した場合は着手金10万円追加

【B社の弁護士費用】

  • 着手金:20万円(税別)
  • 報酬金:30万円+得られた経済的利益の5%相当額(税別)

【C社の弁護士費用】

対象となる持分の時価=不動産の場合は直近の固定資産税評価額
持分の時価によって着手金・報酬金の計算方法が変わる
※最低基準着手金額は15万円(税別)

  • 300万円以下
    着手金:持分の時価の8%
    報酬金:持分の時価の16%
  • 300万円超~3,000万円以下
    着手金:持分の時価の5%+9万円
    報酬金:持分の時価の10%+18万円
  • 3,000万円超~3億円以下
    着手金:持分の時価の3%+69万円
    報酬金:持分の時価の6%+138万円
  • 3億円超
    着手金:持分の時価の2%+369万円
    報酬金:持分の時価の4%+738万円

訴訟を自分だけですすめられれば、弁護士費用はかかりません。

しかし手続きが難しく手間もかかるので、多くの場合は弁護士に依頼することになります。

いい弁護士を選ぶために意識しておくべき点

共有物分割請求訴訟の流れ

訴訟は長期戦になる可能性大

共有物分割請求訴訟の大まかな流れは以下の通り。

  1. 共有物分割協議
  2. 訴訟の提起
  3. 被告に第1回口頭弁論期日の呼出状の送付
  4. 裁判所による原告・被告双方の主張の整理
  5. 和解の検討

長くかかってしまう場合は、解決までの時間が2年を超えることもあります。

早ければ2~3ヶ月で終わることもあるので、個々のケースによるといえるでしょう。

実際に共有物分割請求訴訟にかかった時間(目安)

分割方法や分割方法決定後の具体的な流れなどにより、かかる時間は変動する。
虎ノ門パートナーズ法律事務所が過去に手がけた裁判にかかった時間は以下の通り。

  • 1年以内…54%
  • 1年超2年以内…31%
  • 2年超…15%

分割方法に争点がない場合などは解決までの時間が早まる可能性が高くなる。

参照:虎ノ門パートナーズ法律事務所ホームページ

①共有物分割協議

分割請求ができるのは「協議が調わないとき」なので、話し合いから始めるはずです。

しかしいきなり話し合って決裂しても、協議が調わなかったことの証拠にはなりません

まずは他の共有者に内容証明郵便を送って、協議を申し入れたことを記録してください。

ただしいきなり内容証明郵便を送るのは、相手方の気持ちを逆なでするリスクも…。

事前に内容証明郵便を送る旨を、電話やメールなどで一言伝えておきましょう。

いずれにせよ無視されれば、協議が調わないとみなされて分割請求の要件が満たされます。

弁護士は交渉にも入れる

弁護士が代理人となって内容証明郵便で協議を申し入れてもOK。
多くの場合、弁護士からの連絡となるとルーズな共有者でも協議に応じる。
ただしそれでも協議が決裂すれば、分割請求の訴訟提起が選択肢として追加される。

②訴訟の提起

共有物分割請求訴訟は、管轄裁判所に提起します。

管轄裁判所でないと、訴えが棄却されることもあるので注意が必要です。

訴訟提起先となる管轄裁判所の決まり方は以下の通り。

◎事物管轄と土地管轄

  • 事物管轄…裁判所の種類
    ・訴額が140万円以下のときは簡易裁判所
    ・訴額が140万円超のときは地方裁判所
  • 土地管轄…場所の管轄
    ・被告(他の共有者)のうちの一人の住所地を管轄する裁判所
    ・不動産所在地を管轄する裁判所

不動産を目的とする訴訟は基本的に、訴額に関わらず地方裁判所の管轄です。
(簡易裁判所に訴訟提起しても地方裁判所に移送されるので二度手間になる可能性)

その上で被告の住所か不動産所在地いずれかの裁判所になるので、把握しておきましょう。

なお「②訴訟の提起」以降は、代理人となる弁護士による手続きになります。

裁判所の管轄についての条文(民事訴訟法)

③被告に第1回口頭弁論期日の呼出状の送付

訴訟提起の約1ヶ月後、被告に対して第1回口頭弁論期日の呼出状を送付。

被告は期日の1週間前までに、反論などを記載した答弁書の提出しないといけません。

答弁書の内容によっては、詳細な反論は第2回の裁判に持ち越されます。

被告は答弁書だけ提出して口頭弁論に欠席するということも多いようです。

裁判は2~3回にわたり開かれますが、ケースによっては5回以上になることもあります。

④裁判所による原告・被告双方の主張の整理

原告の請求として、具体的な分割方法の種類などを盛り込めます。

しかし裁判所は原告の希望を叶えるかどうかの判断はしません

あくまでも両者の主張をトータルで判断して、適切な分割方法を決めます。

もちろん自分の希望とは真逆の判決もありえるので、把握しておきましょう。

⑤和解の検討

共有物分割請求訴訟は、ほとんどのケースでは和解によって解決します。

争点がはっきりしている場合は、落としどころを見極めて調整するんですね。

判決は希望通りになるかわからないですが、和解は両方にメリットあり。

和解のメリットの一例

  • 分割方法を自由に決められる
    (納得行くまでベストな解決方法を話し合える)
  • 分割払いによる価格賠償を選べる
    (判決では一括払いを命じられる)
  • 任意売却による換価分割を選べる
    (競売よりも有利に売却できる)

訴訟を起こされた被告は、最初から裁判の手続きの煩雑さや長さを理解してはいません。

条件交渉をすすめるうちに、硬直した態度が軟化するというのはよくあることです。

しかし和解案がまとまらなかった場合は、裁判所からの判決で分割方法が決められます。

和解の法的性格

和解成立したことは裁判所が確認する。
このときの確認は判決ではないが、同じような拘束力を持つ。
よって和解は分割協議と判決の間にある解決方法といえる。

共有持分の分割方法(訴訟の結果)

大きくわけて3パターンある、共有物分割請求訴訟の結果は以下の通り。

  1. 現物分割
  2. 全面的価格賠償
  3. 換価分割

基本的に①→②→③の順に検討されて、実行可能な分割方法が指定されます。

たとえば建物があり現物分割が難しいときは、全面的価格賠償が検討されるという流れです。

①現物分割

各共有者が単独所有することになる

現物分割とは、共有不動産を分筆してそれぞれが独立した土地を取得する分割方法。
(分筆…一つの土地を複数の土地にわけて登記し直すこと)

一番公平に分割できる方法と考えられており、最初に実現の是非が検討されるんですね。

しかし以下いずれかに当てはまるときは、現物分割は選択肢から除外されます。

  • 分割できない
  • 分割によって価格が著しく減少する

不動産はあらかじめ分筆が禁止されている場合があるので、注意が必要です。

また共有者が多い場合など、分筆で接道義務を満たせない土地が多数発生することも…。

そうなれば資産価値がガクッと下がって、みんなが不幸となる結果になってしまいます。

公平に現物分割できない場合は一部賠償するという手段もアリ

現物分割はすべて物理的な分割によるのではなく、柔軟性をもって実行できます。

具体的には、共有持分より多く取得した場合は超過分の賠償をして調整するのもOK。

また以下のような現物分割も認められているので、把握しておきましょう。

  • 分割対象の土地が多いときに一括で分割してそれぞれの単独所有にする
  • 分割請求した人だけ持分に応じて現物分割して後は共有関係を維持する

いずれにせよ分割後は、分筆登記をしてから持分の移転登記が必要です。

現物分割についての最高裁判例

②全面的価格賠償

不公平にならないように要件あり

全面的価格賠償とは、共有者の一人の単独所有として他の共有者に賠償する分割方法。

分割方法として選択されるには、一定の条件があるので覚えておいてください。

全面的価格賠償の要件

  • 特定の共有者の単独所有させるのがベターと認められる
  • 単独所有となる不動産が適正に評価されている
  • 単独所有する共有者に賠償金の支払能力がある

賠償する側はお金がかかりますが、単独所有の不動産を高額売却できる権利を得られます。

他の共有者は共有関係が解消されてお金をもらえるので、不満は出にくいと思いますよね。

しかし実務では主に、賠償金の額をめぐって共有者間で対立するケースが多いようです。

なお共有者の中に希望者がいれば、現物分割より価格賠償が優先するとされています。

全面的価格賠償についての最高裁判例

③換価分割

できる限り競売は回避すべし

換価分割とは、共有不動産を売却して得たお金を共有者間でわける分割方法。

「現物分割」「全面的価格賠償」ができない場合に選択されます。

また訴訟の結果としての換価分割は、競売による不動産売却です。

裁判前に協力して売却するよりも、3割程度は値下がりしてしまうので注意しましょう。

◎共有不動産の売却価格の比較

【単独名義にしてから仲介による売却 or 競売による売却】

  • 仲介:1,500万円 → 競売:1,050万円
  • 仲介:2,500万円 → 競売:1,750万円
  • 仲介:3,500万円 → 競売:2,450万円
  • 仲介:4,500万円 → 競売:3,150万円
  • 仲介:5,500万円 → 競売:3,850万円

競売は最終手段で全員が損するので、なるべく和解に持ち込むことをおすすめします。

共有物分割における競売は「形式的競売」

競売を実現するために自ら動く必要がある

分割請求した人がいつまでも裁判所に申立をしないと、判決後でも競売が始まりません。

必要書類をそろえて裁判所に提出してから、競売の手続きスタートとなります。

◎競売から換価分割までの大まかな流れ

  1. 裁判所の執行官による不動産の現況調査
  2. 現況調査報告書の作成
  3. 不動産鑑定士による不動産に対しての鑑定評価
  4. 不動産鑑定評価書の作成
  5. 裁判所による鑑定評価書をもとに売却基準額の決定
  6. 物件明細書の作成
  7. 入札期間・開札期日・売却決定期日の決定
  8. 入札開始
  9. 開札
  10. 落札者決定
  11. 裁判所による売却許可決定
  12. 落札者の支払い
  13. 落札者に所有権移転
  14. 共有者間での売却代金の分配

売却して得たお金は共有持分の割合に応じて配分されるので、把握しておきましょう。

競売の申立に必要なもの
  • 不動産登記事項証明書(発行後1ヶ月以内のもの)
  • 共有持分権者の住民票(全員分)
  • 競売を命じる判決書正本
  • 公図の写し
  • 建物の図面
  • 住宅地図など
  • 不動産競売の進行に関する照会書
  • 固定資産税評価証明書
  • 申立手数料(4,000円)
  • 予納金(60万円~200万円)
  • 登録免許税(固定資産税評価額の1000分の4)

参照:千葉 弁護士による不動産トラブルの無料相談「共有Q&A」

共有物分割請求訴訟のパターン6つ

共有物分割請求訴訟の事例をいくつかピックアップしました。

  1. 他の共有者の持分を買い取った事例
  2. 他の共有者に土地の持分を売却した事例
  3. 他の共有者に土地・建物の持分を売却した事例
  4. 共有者全員で不動産を第三者に売却した事例
  5. 競売にかけて持分を現金化した事例
  6. 多数の共有関係を解消した事例

訴訟の原因や結果のイメージがつきにくいという人は、参考にしてみてください。

ケース①:他の共有者の持分を買い取った事例

◎田中さん(仮名)のケース

  • 対象:土地上の建物
  • 共有関係:兄と1/2ずつ共有
  • 兄との関係:険悪
  • 田中さんの希望:兄の持分を買い取って単独名義にしたい
  • 兄の希望:持分を売りたくない
  • 訴訟後:裁判所を交えてBと買取交渉を行う
  • 訴訟の結果:予算の範囲内で兄の持分を買い取ることで和解成立

ケース②:他の共有者に土地の持分を売却した事例

◎佐藤さん(仮名)のケース

  • 対象:土地
  • 共有関係:叔父と1/2ずつ共有
    (土地上の建物は叔父の単独名義)
  • 親族との関係:悪くはない
  • 佐藤さんの希望:持分があってもメリットがないから売りたい
  • 叔父の希望:現物分割したい
  • 訴訟後:買取は了承したが価格をめぐって交渉が難航
  • 訴訟の結果:裁判所の鑑定を経ずに和解に至る

ケース③:他の共有者に土地・建物の持分を売却した事例

◎高橋さん(仮名)のケース

  • 対象:土地と建物
    (第三者に賃貸して収益不動産となっている)
  • 共有関係:兄と1/2ずつ共有
    (ただし兄が収益などすべて管理している)
  • 兄との関係:悪くはないが収入や経費をまったく知らされない
  • 高橋さんの希望:持分買取と未払い賃料の支払いを兄に求めたい
  • 兄の希望:現状維持
  • 訴訟後:裁判所を入れて交渉・鑑定
  • 訴訟の結果:持分買取と未払い賃料の精算で和解成立

ケース④:共有者全員で不動産を第三者に売却した事例

◎鈴木さん(仮名)のケース

  • 対象:土地と建物
  • 共有関係:弟と1/2ずつ共有
  • 弟との関係:良好
  • 鈴木さんの希望:共有関係を解消したい
  • 弟の希望:現物分割をしたい
  • 訴訟後:換価分割に向けて基本合意書を締結
  • 訴訟の結果:合意した最低価格以上の価格で第三者に売却

ケース⑤:競売にかけて持分を現金化した例

◎中村さん(仮名)のケース

  • 対象:土地と建物
  • 共有関係:伯母と1/2ずつ共有
    (伯母が長年居住している)
  • 伯母との関係:ほとんど付き合いナシ
  • 鈴木さんの希望:共有関係を解消したい
  • 伯母の希望:現状維持
  • 訴訟後:伯母は鑑定をもとにした裁判所の提示価格も拒否
  • 訴訟の結果:伯母は競売での入札価格に満足して無事に持分は現金化
    (ただし競売の最終価格は入札状況に左右される)

ケース⑥:多数の共有関係を解消した事例

◎渡辺さん(仮名)のケース

  • 対象:土地と建物
  • 共有関係:親族12人と共有
    (各1/12というわけではない)
  • 親族との関係:会ったことがない人もいる
  • 渡辺さんの希望:共有関係を解消したい
  • 親族の希望:そもそも特に関心がない人が多数
  • 訴訟後:渡辺さんの主張に親族全員が賛同
  • 訴訟の結果:渡辺さんが他の共有者の持分を合理的な価格ですべて買取

共有持分の分割請求について5つのQ&A

Q1. 共有物分割請求訴訟以外の解決方法はないの?

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たびたび紹介している訳アリ買取PROは、持分を買い取ってくれます。
つまり分割請求→共有解消のステップを踏まず、持分のまま売却できるんですね。

先述した通り、訴訟に発展すれば解決まで1年以上かかるのが普通です。

しかし持分のまま売却すれば訴訟を経ずに、比較的早く共有関係から抜け出せます。

具体的には申し込みから、早くても1週間・遅くても1ヶ月以内には現金化OK

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関連記事もっと多くの共有持分の買取業者を知りたい人はチェックしてみてください。

【共有持分の買取業者おすすめ10選】確実な売却先のメリットや注意点もわかりやすく解説!

共有持分は放棄するくらいなら買取業者に売却すべし

共有持分は放棄も可能で、放棄した持分は他の共有者に帰属します。

関係悪化をおそれるために、持分の放棄を考える人もいるでしょう。

しかし共有持分の放棄は、不動産をタダであげるようなもの。
高額で売却できるかもしれないので、放棄するのはもったいないです。

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利用しても損することはないので、話だけでも聞いてもらってみてください。

関連記事

以下の記事では共有持分の放棄についてさらに詳しく解説しています。
共有持分を放棄する際の流れや注意点。タダであげたくない人の対処法も大公開!

Q2. 共有物分割調停って何?訴訟とは違うの?

調停はしなくてもOK

共有物分割調停とは、カンタンにいうと裁判所を入れて分割の協議をすること。

具体的には裁判所の調停委員が仲介する形で、紛争解決のために合意成立に導きます。

調停委員とは?調停に一般市民の良識を反映させるために選ばれた、40歳以上70歳未満の人。

弁護士・医師・大学教授・公認会計士などの他、地域社会に貢献した人で構成される。

専門的分野にかかわるケースであれば、その道のプロが優先的に指定される。
(医療問題が絡む調停…医師が指定される・建築が絡む調停…一級建築士が指定される)

「訴訟前には必ず共有物分割調停をしなければいけない」というルールはありません。

ただし裁判で他の共有者との関係悪化を避けたい人には、おすすめといえるでしょう。

共有物分割調停の流れは大きくわけて3ステップ。

  1. 共有物分割調停の期日に出頭
  2. 各共有者の主張
  3. 和解案の調整

調停案は最終的に拒否できるので、判決で確定する裁判よりも不安定な手続きです。

わざわざ仕事を休んで出頭したのに合意不成立で、結局裁判となったら時間がムダに…。
(調停は平日昼間に簡易裁判所で行われるが不出頭の場合は過料に処せられる可能性がある)

合意不成立のリスクがあると思うならば、最初から訴訟の提起を検討してみてください。

なお調停で合意成立すれば調停調書が作成されて、判決と同様の効力を持ちます。

Q3. 離婚した元配偶者に対して共有物分割請求はできるの?

(元)夫婦の間でも分割請求は有効

結論からいうと、元配偶者との共有不動産においても分割請求はできます。

民法では分割請求の相手方については、特に制限を定めているわけではありません

そのため婚姻中でも離婚係争中でも、共有物分割請求訴訟を提起してOK。

ただし財産分与が済んでいないならば、財産分与で包括的に分割したほうがベターです。

財産分与とは?結婚している間に築いた夫婦の財産を離婚するときに分配する制度。
財産分与には大きくわけて3つの種類がある。

  • 清算的財産分与
    →婚姻中に維持・形成した動産・不動産・預金・有価証券などを公平に分配する
  • 扶養的財産分与
    →離婚により一方が困窮する場合に他方が家計を補助する目的で支払う
  • 慰謝料的財産分与
    →不貞行為などをしたほうがつぐないのために相手方に支払う
    (慰謝料として別個に請求すると手続きが煩雑になる場合などに選択される)

分与の割合は原則として半分ずつだが話し合いによって自由に決められる。
なお離婚原因を作った側でも慰謝料的財産分与を請求できる。
(不貞行為をされた側が慰謝料の請求を拒否しているようなケース)

不動産だけ分割した後に、また財産分与するとなると二度手間なので注意しましょう。

財産分与についての条文(民法)

財産分与の対象となるのは「共有財産」

財産は分与の対象となる「共有財産」と、対象外の「特有財産」にわけられます。

また共有財産と特有財産はいずれも、積極財産と消極財産(借金)にわけられます。

◎夫婦の「共有財産」と個人の「特有財産」

【夫婦の積極財産(結婚生活で形成した財産)】

不動産・現金・預金・自動車・家具・貴金属・有価証券・民間の年金や生命保険など

【夫婦の消極財産(生活費として使われた借金・財産取得が目的の借金)】

食費・光熱費・被服費・教育費・医療費・保険料・旅行費・娯楽費など

【個人の積極財産】

独身時代からあった財産・相続した財産・別居中に築いた財産など

【個人の消極財産】

賭博やエステなど私的な浪費・奨学金など結婚前からの借金など

参照:離婚公正証書作成「離婚の財産分与」

財産分与の対象となるのは、上記でいうと夫婦の積極財産と消極財産のみです。

個人の積極財産や消極財産は財産分与の対象ではないので、把握しておきましょう。

消極財産や特有財産についての条文(民法)

Q4. 競売では共有者が入札してもいいの?

民事執行法第68条では、債務者による入札は禁じられています。

(債務者の買受けの申出の禁止)
第六十八条
債務者は、買受けの申出をすることができない

引用:電子政府の総合窓口e-Gov「民事執行法」

しかし共有者は債務者ではないため、共有不動産に入札しても構いません

たとえば単独所有が希望だった共有者が、叶わずに競売となった場合に入札するようです。

また1/3の持分があって、3,000万円で落札したケースを考えてみましょう。

1/3の持分があるからといって、納付は2,000万円だけというのはNG。

資金に余裕がない場合は、ローン制度の利用を検討してみてください。

落札者のためのローン制度(民事執行法第82条2項)について

Q5. 共有物分割請求権の濫用ってどういうこと?

理不尽な分割請求は認められない

請求される側の立場になると、共有物分割請求権は強い権利といえます。

そのためあまりにも理不尽な分割請求は、棄却されることもあるんですね。

参考として過去に共有物分割請求が棄却されたケースを見てみましょう。

◎共有物分割請求権の濫用と判断された事例

【ケース①:東京高判平成25年7月25日判決】

  • 共有財産:マンションの一室
  • 共有関係:XとY
  • Xの居住状況:アパート(Yが賃料を長年負担)
  • Yの居住状況:当該マンション
  • Xの主張:YがXの持分を1,300万円で買い取るべき(価格賠償)
  • Yの主張:賠償金を支払えない・競売になると出ていかないといけない

Xの主張を共有物分割請求権の濫用として請求を棄却

参照:日本不動産学会誌/第28巻第2号・2014.9「最近の不動産関係の判例の動き」

【ケース②:大阪高裁平成17年6月9日判決】

  • 共有財産:土地・建物
  • 共有関係:夫・妻
  • それぞれの持分:夫1/2・妻1/2
  • 夫の居住状況:妻や娘らにDVをして家を出て別居・生活費をほとんど入れない
  • 妻の居住状況:共有財産に娘らと居住・娘の一人はDVの影響で統合失調症に罹患
  • 夫の主張:負債を整理するために競売による換価分割を求める
  • 妻の主張:夫の主張が通れば精神的にも経済的にも苦しくなってしまう

夫の主張は著しく不合理で権利の濫用に当たるとして請求を棄却

参照:新銀座法律事務所 法律相談事例集データベース「夫婦間の共有物分割の特殊性」

【ケース③:東京高裁平成26年8月21日判決】

  • 共有財産:建物
    (土地は夫の実父からの無償貸与)
  • 共有関係:夫・妻
  • それぞれの持分:夫6/7・妻1/7
  • 夫の居住状況:自らの不貞行為により別居しているが経済的には安定している
  • 妻の居住状況:二人の娘と同居している
    (妻は就労しているが娘二人はいずれも低身長症に罹患しておりギリギリの生計)
  • 夫の主張:妻の持分の移転登記と自宅の明け渡しを求める
  • 妻の主張:建物は生活や娘の通院の拠点であるため夫の主張は認められない

夫の請求は権利の濫用に当たり許されないとして請求を棄却

参照:小松亀一法律事務所「建物明渡請求を権利濫用とした平成26年8月21日東京高裁判決全文紹介1」

もちろんケースによっては「権利の濫用には当たらない」と判断されることもあります。

分割請求が理不尽な主張にならないかを一度、上記事例を参考に考えてみてください。

権利の濫用についての条文(民法)

共有持分の交渉がこじれたら訴訟で解決できる!

「協議が調わないとき」つまり話し合いが決裂すれば、共有物の分割請求ができます。

具体的には共有物分割請求訴訟を提起することで、共有関係を解消できるはずです。

共有物分割請求訴訟の流れと3種類の判決を、ポイントも合わせておさらいしましょう。

【訴訟の流れ】

  1. 共有物分割協議
    内容証明郵便を送って証拠を残すべし
  2. 訴訟の提起
    手続き自体は依頼した弁護士がすすめる
  3. 被告に第1回口頭弁論期日の呼出状の送付
    口頭弁論は通常2~3回にわたって行われる
  4. 裁判所による原告・被告双方の主張の整理
    希望通りの判決になるとは限らない
  5. 和解の検討
    判決に至らずに和解がまとまるケースがほとんど

【訴訟の結果(裁判所が決定する分割方法)】

  • 現物分割:分筆して独立した不動産を各共有者が取得する
    原則的に最優先で決定される
  • 全面的価格賠償:一人が不動産を単独所有して他の共有者に賠償金を支払う
    希望者が一人でもいれば最優先で決定される
  • 換価分割:不動産の売却代金を共有者間で持分の割合に応じてわける
    競売になるため仲介による売却に比べてわけられるお金は少ない

ただし訴訟に入ってしまえば、共有関係の解消まで1年以上はかかると思ってください。

早く現金がほしい・共有関係を解消したい」という人は先に売り抜けるのも一手。

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