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借地権の更新料の相場は?計算方法まで総まとめ【トラブルと解決策も紹介】

満了が近づいた借地権をお持ちの方へ

「借地権の更新ってイマイチよくわからない…」
「借地権の更新料の相場ってどのくらい?」
「借地権の更新でトラブルは起こしたくない…」

本記事では借地権の更新や更新料について以下をメインに解説します。

  • 借地権の更新の基礎知識
  • 借地権の更新料について
  • 借地権の更新料【価格相場の計算方法】
  • 借地権の更新料の概算例【5つのエリア別】
  • 借地権の更新におけるトラブル

借地権にまつわるトラブルは意外と多いので、ある程度の知識付けが必要です。

借地権の更新を予定している人は、本記事を参考にして準備を万全にしておきましょう。

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詳しくは後述しますが、借地権の更新料の相場を計算するには更地価格が必要です。

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借地権の更新とは契約満了後も契約を続けること

借地権の種類

画像:CENTURY21ホームページ「借地借家法の新法と旧法について」

そもそも借地権とは、建物を所有するために人の土地を借りる権利のこと。

契約の時期によって「借地法」と「借地借家法」のいずれかが適用されています。

  • 平成4年7月31日以前から借りている
    →借地法(旧法)が適用されている
  • 平成4年8月1日以降に借りている
    →借地借家法(新法)が適用されている
借地権の種類契約期間更新後の期間建物買取請求
借地権
(旧法)
・堅固建物:30年以上
(期間の定めなし:60年)
・非堅固建物:20年以上
(期間の定めなし:30年)
・堅固建物:30年以上
(期間の定めなし:30年)
・非堅固建物:20年以上
(期間の定めなし:20年)
できる
普通借地権
(新法)
30年以上
(期限の定めなし:30年)
・1回目:20年以上
(期間の定めなし:20年)
・2回目以降:10年以上
(期間の定めなし:10年)
できる
一般定期借地権
(新法)
50年以上更新なし
(更地にして返還)
できない
事業用借地権
(新法)
・10年以上30年未満
・30年以上50年未満
更新なし
(更地にして返還)
できない
建物譲渡特約付
借地権
(新法)
30年以上建物譲渡
にともなって
借地権は消滅
契約内容
による

いずれにせよ借地権の更新とは、契約期間の満了後も契約を続けるようにする手続きです。

更新後の契約期間は、旧法の場合は堅固建物は30年以上・非堅固建物は20年。
(堅固建物…RC造や重量鉄骨造など・非堅固建物…木造住宅など)

新法における定期借地権は、原則として更新がありません

そのため本記事では、旧法における借地権の更新をメインに解説していきます。

旧法で契約した場合は旧法に基づいて更新をする

旧法での契約の満了後は、旧法に基づいて更新手続きをする。
合意できない限りは新法の内容で契約手続きはできない。
また新法で契約をしたいなら、更新ではなく契約を結び直す必要がある。

借地権の更新手続きは3種類

借地権の更新手続きは3種類ある

借地権の更新手続きのパターンは大きくわけて3つです。

  1. 借主からの請求による更新
  2. 地主と借主の合意による更新(合意更新)
  3. 法律にもとづく更新(法定更新)

ここではそれぞれの内容について解説していきます。

①借主からの請求による更新

契約期間が満了する時点で、建物があれば借主は地主に更新を請求OK

この場合は前の契約と同じ内容・条件で、借地権が設定されたとみなされます。

仮に地主が更新を拒否したいときは「正当事由」がなければいけません。

もっとも重要視される正当事由の一つは「土地使用の必要性」。

借主・地主双方の土地使用の必要性をトータルで考慮します。

土地使用の必要性を考慮するときのポイントの一例

  • 土地に自分や親族が住む必要があるか
  • 生計維持のために必要か
  • 借主が建物を長期間使用していないか
  • 建物が劣化していないか
  • 借主・地主ともに他に不動産所有していないか

過去の判例では、建物を使用していない借主の土地使用の必要性はナシと判断しました。

また土地使用の必要性が同等とみなされた場合は、明渡料がキーになります。

土地使用の必要性が同程度→明渡料の支払いで正当事由を認めたケース
  • 東京地裁 昭和59年12月21日
    →更新拒否するために「借地権価格の6割」の明渡料が必要と判断
  • 東京地裁 昭和62年3月23日
    →更新拒否するために「1億8,000万円」の明渡料が必要と判断
  • 東京高裁 平成11年12月2日
    →更新拒否するために「1,000万円」の明渡料が必要と判断

参照:みずほ中央法律事務所「【借地の更新拒絶・終了における『正当事由』・4つの判断要素の整理】」

②地主と借主の合意による更新(合意更新)

借主・地主の合意があれば、スムーズに更新できます。

双方が合意している状況は以下の通り。

  • 口約束で更新に合意している
  • 契約書に更新について明記されている

双方で変更に合意していれば、契約条件は変更可能です。

ただし旧法による更新後の契約期間は決まっているので注意してください。

法で定められた最低期間を合意によって排除することはできません。

先述した通り、更新後の契約期間は「堅固建物は30年以上・非堅固建物は20年以上」です。

③法律にもとづく更新(法定更新)

以下のような場合は、借地権は法律にもとづいて更新されます。

  • 契約期間が過ぎたのを忘れてしまっていた
  • 地主から何もいわれないのでそのまま土地を利用している

ただし更新時期に地主から異議を申し立てられた場合は別です。

土地の上に建物がなければ、異議が認められて更新はされません

建物があるときは、地主に正当事由がないと判断されれば更新できます。

なお法的更新は自動的な更新ではありますが、自動更新とは異なるので注意しましょう。
(自動更新…契約書の条項にもとづく更新で合意更新の一種)

借地権の更新料は基本的に支払う必要がある

借地権の更新料は基本的に支払うもの

借地権の更新料とは、借地権を続けて保有する代わりに地主へ支払うお金のこと。

以下のような目的のために支払うのが一般的です。

借地権の更新料を支払う主な目的

  • 未払い賃料や将来支払えなくなったときの補充
  • 地代を増額されたときのための前払い
  • 地主が更新拒否せずに承諾したことへの対価
  • 改築や次回更新などの承諾獲得のため地主と良好な関係維持
  • 目減りした権利金の補充
  • 朽廃規定の適用回避
    (旧法では建物朽廃により借地権は消滅するが合意更新なら消滅しない)

更新料には将来に備えてお金を支払ったり、良い関係性を築いたりする目的があります。

そのため更新料の支払いは、借主のためにもなることを理解しておきましょう。

借地権の更新料の法的根拠

更新料の支払いに法的な義務はない

旧法・新法ともに、借地権の更新料について定めてはいません。

つまり借地権の更新料の支払いは、法的な義務ではないんですね。

しかし借主・地主ともに、借地権の更新料を支払うものと思っているようです。

◎更新料を支払った理由・受け取った理由ベスト5

【借主が借地権の更新料を支払った理由】

  • 支払うことが当たり前だと思っていた:31.8%
  • 地主との関係を悪くしたくない:20.0%
  • 近所の人が支払っていたから:13.6%
  • 借地権を確実にしておきたい:9.1%
  • しつこく請求されたから:8.2%

【地主が借地権の更新料を受け取った理由】

  • もらうことが当たり前だと思っていた:63.2%
  • 地代が安いことへの対価:27.4%
  • もらえるならもらっておきたい:4.7%
  • その他:2.8%
  • 更新を許可することへの対価:1.9%

参照:みずほ中央法律事務所ホームページ「【借地の更新料の趣旨や目的(メリット)】」

また借主は義務ではないことを知っていて、地主は知らないということもあるでしょう。

そのため特約がなかった場合における、支払いをめぐってのトラブルは珍しくありません。

更新料の支払いが必要なケース

法的な義務がないからといって、支払わなくていいわけではありません

以下のような場合は基本的に、更新料の支払いが必要だと思ってください。

  • 契約書に更新料の支払いについて明記されている
  • 借主と地主の間で支払いについて合意している
  • これまでに更新料を支払ったことがある

契約書類や地主との話し合いの内容について、事前に確認しておきましょう。

高額すぎるなどの事情がない限りは、更新料の特約は無効にならないので注意が必要です。

それでも借地権の更新料を支払わないと、借地契約を解除される可能性があります。

借地権の更新料についての最高裁判例

借地権の更新料相場の計算方法

【借地権の更新料の計算式】

更地価格×借地権割合×5%

借地権の更新料の相場は以下の流れで計算しましょう。

  1. 更地価格を調べる
  2. 借地権割合を調べて更地価格にかける(借地権価格)
  3. 借地権価格に5%をかける

なおここで算出される価格は、あくまで参考として覚えておいてください。

①更地価格を調べる

更地価格は、路線価という土地価格をもとに計算します。
(路線価…道路に面する土地1㎡あたりの価格)

路線価は国税庁ホームページの路線価図で確認しましょう。

たとえば路線価図には「610C」や「620C」といった数字が記載されています。

【路線価図の例】

路線価図

この数字は路線価1㎡あたりの価格で、1,000円単位で記載されています。

要するに「610」ならば×1,000円なので、1㎡あたりの路線価は61万円

この路線価に土地の面積(地積)をかければ、更地価格が算出されます。

仮に土地が100㎡であれば、61万円×100㎡で更地価格は6,100万円です。

POINT関連記事路線価の詳しい計算方法を知りたい人はチェックしてみてください。

土地の路線価とは?見方や計算方法を伝授【公示地価(基準地価)や実勢価格との違いも解説】

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  • E社の査定価格:3,950万円
  • F社の査定価格:4,100万円

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関連記事以下の記事ではイエウールのメリット・デメリットについて詳しく解説しています。

イエウールの口コミ・評判は最悪?不動産のプロが11つの事実を伝えます

②借地権割合を調べて更地価格にかける(借地権価格)

借地権割合とは、借地権の相続税や贈与税を計算するときに用いる割合のこと。

先に触れた「610C」などのアルファベットの部分が借地権割合です。

具体的な割合はアルファベットによって何%か決まっています。

【借地権割合】

記号借地権割合
A90%
B80%
C70%
D60%
E50%
F40%
G30%

更地価格に借地権割合をかけると、借地権価格がわかります。

仮に「610C」で100㎡の土地ならば、借地権価格は4,270万円です。
(6,100万円×0.7=4,270万円)

③借地権価格に5%をかける

借地権の更新料の相場は、借地権価格×5%程度といわれています。

ただしこの「5%程度」は、あくまで目安だと思ってください。

地主から借地権価格の10%を求められても、ただちに高額すぎるとは判断されません。

金額で対立してしまった場合は、話し合いによって妥協点を探っていくことになります。

ここで求めた更新料の相場は、交渉の際の参考材料として活用しましょう。

なお②で算出した借地権価格4,270万円に5%をかけると約213万円。

よって「610C」で100㎡の土地ならば、借地権の更新料の相場は約213万円です。

借地権の更新料の価格相場【5つのエリアで概算】

借地権の更新料の相場を5つの地域にわけて計算してみました。

  1. 北海道札幌市北区
  2. 東京都世田谷区
  3. 愛知県名古屋市北区
  4. 大阪府吹田市
  5. 福岡県博多区

わかりやすくするため、土地の広さはすべて150㎡と仮定しています。

ただし同じエリアでも路線価などは一律ではないので、あくまで参考程度にしてください。

①北海道札幌市北区

◎北海道札幌市北区の更新料相場の計算例

【麻生町の土地】

  • 路線価:115E=1㎡あたり11.5万円
  • 借地権割合:50%
  1. 11.5万円×150㎡=1,725万円(更地価格)
  2. 1,725万円×50%=862.5万円(借地権価格)
  3. 862.5万円×5%=43.125万円(更新料相場)

更新料の相場は約43万円

【篠路町の土地】

  • 路線価:35E=1㎡あたり3.5万円
  • 借地権割合:50%
  1. 3.5万円×150㎡=525万円(更地価格)
  2. 525万円×50%=262.5万円(借地権価格)
  3. 262.5万円×5%=13.125万円(更新料相場)

更新料の相場は約13万円

【北7条西の土地】

  • 路線価:460C=1㎡あたり46万円
  • 借地権割合:70%
  1. 46万円×150㎡=6,900万円(更地価格)
  2. 6,900万円×70%=4,830万円(借地権価格)
  3. 4,830万円×5%=241.5万円(更新料相場)

更新料の相場は約241万円

②東京都世田谷区

◎東京都世田谷区の更新料相場の計算例

【池尻の土地】

  • 路線価:530C=1㎡あたり53万円
  • 借地権割合:70%
  1. 53万円×150㎡=7,950万円(更地価格)
  2. 7,950万円×70%=5,565万円(借地権価格)
  3. 5,565万円×5%=278.25万円(更新料相場)

更新料の相場は約278万円

【砧の土地】

  • 路線価:440D=1㎡あたり44万円
  • 借地権割合:60%
  1. 3.5万円×150㎡=6,600万円(更地価格)
  2. 6,600万円×60%=3,960万円(借地権価格)
  3. 3,960万円×5%=198万円(更新料相場)

更新料の相場は198万円

【成城の土地】

  • 路線価:770C=1㎡あたり77万円
  • 借地権割合:70%
  1. 77万円×150㎡=1億1,550万円(更地価格)
  2. 1億1,550万円×70%=8,085万円(借地権価格)
  3. 8,085万円×5%=404.25万円(更新料相場)

更新料の相場は約404万円

③愛知県名古屋市北区

◎愛知県名古屋市北区の更新料の計算例

【清水の土地】

  • 路線価:155E=1㎡あたり15.5万円
  • 借地権割合:50%
  1. 15.5万円×150㎡=2,325万円(更地価格)
  2. 2,325万円×50%=1,162.5万円(借地権価格)
  3. 1,162.5万円×5%=58.125万円(更新料相場)

更新料の相場は約58万円

【西味鋺の土地】

  • 路線価:81E=1㎡あたり8.1万円
  • 借地権割合:50%
  1. 8.1万円×150㎡=1,215万円(更地価格)
  2. 1,215万円×50%=607.5万円(借地権価格)
  3. 607.5万円×5%=30.375万円(更新料相場)

更新料の相場は約30万円

【光音寺の土地】

  • 路線価:105E=1㎡あたり10.5万円
  • 借地権割合:50%
  1. 10.5万円×150㎡=1,575万円(更地価格)
  2. 1,575万円×50%=787.5万円(借地権価格)
  3. 787.5万円×5%=39.375万円(更新料相場)

更新料の相場は約39万円

④大阪府吹田市

◎大阪府吹田市の更新料相場の計算例

【泉町の土地】

  • 路線価:165D=1㎡あたり16.5万円
  • 借地権割合:60%
  1. 16.5万円×150㎡=2,475万円(更地価格)
  2. 2,475万円×60%=1,485万円(借地権価格)
  3. 1,485万円×5%=74.25万円(更新料相場)

更新料の相場は約74万円

【岸辺中の土地】

  • 路線価:88D=1㎡あたり8.8万円
  • 借地権割合:60%
  1. 8.8万円×150㎡=1,320万円(更地価格)
  2. 1,320万円×60%=792万円(借地権価格)
  3. 792万円×5%=39.6万円(更新料相場)

更新料の相場は約39万円

【千里山西の土地】

  • 路線価:200D=1㎡あたり20万円
  • 借地権割合:60%
  1. 20万円×150㎡=3,000万円(更地価格)
  2. 3,000万円×60%=1,800万円(借地権価格)
  3. 1,800万円×5%=90万円(更新料相場)

更新料の相場は90万円

⑤福岡県福岡市博多区

◎福岡県福岡市博多区の更新料の計算例

【中洲の土地】

  • 路線価:390E=1㎡あたり39万円
  • 借地権割合:50%
  1. 39万円×150㎡=5,850万円(更地価格)
  2. 5,850万円×50%=2,925万円(借地権価格)
  3. 2,925万円×5%=146.25万円(更新料相場)

更新料の相場は約146万円

【住吉の土地】

  • 路線価:205F=1㎡あたり20.5万円
  • 借地権割合:40%
  1. 20.5万円×150㎡=3,075万円(更地価格)
  2. 3,075万円×40%=1,230万円(借地権価格)
  3. 1,230万円×5%=61.5万円(更新料相場)

更新料の相場は約61万円

【博多駅前の土地】

  • 路線価:1070E=1㎡あたり107万円
  • 借地権割合:50%
  1. 107万円×150㎡=1億6,050万円(更地価格)
  2. 1億6,050万円×50%=8,025万円(借地権価格)
  3. 8,025万円×5%=401.25万円(更新料相場)

更新料の相場は約401万円

借地権の更新でありがちなトラブル5選

借地権の更新において起きやすいトラブルをまとめてみました。

  1. 契約書に記載されていない更新料を請求された
  2. 地主から更新料の値上げを要求された
  3. 更新を申し出たら拒否された
  4. 契約期間が切れていて突然明け渡しを要求された
  5. 地主より更新後は新法にするといわれた

トラブルは地主と借主の話し合いでは最終的に解決しないことも多いです。

不動産問題に強い弁護士などに、仲裁してもらうことも検討してみましょう。

①契約書に記載されていないのに更新料を請求された

更新料について契約書に明記されていなくても払っておくのが無難

借地権の契約書には更新料について記載されていません

法的な義務もないことも知っていたので、更新料の支払いをするつもりはありませんでした。

そんな矢先、いきなり地主から更新料を請求されてしまって…。

契約書に記載がないこと・法的義務がないことを伝えました。
しかし地主は「支払ってほしい」の一点張りです。

結局…私と地主で更新料をめぐる争いが、まだ続いてしまっています。

契約書に更新料についての特約がないならば更新料を支払う必要はありません

仮に地主が土地の明け渡しを求める訴訟を提起しても、負けることはほぼないでしょう。

しかし訴訟合戦になると、お互いに時間をとられて精神的に消耗していくことも…。

地主とは何十年も付き合っていく必要があります。

自身に余裕があって請求が相当額であるならば、更新料は支払っておくのが無難です。

②地主から更新料の値上げを要求された

土地を借りてアパート経営をしています。

契約更新の際に更新料は支払う予定でしたが、請求額は予想をはるかに上回る金額。

相場価格を計算してみたところ、相場価格の約5倍の金額を請求されていました。

契約書には更新料を支払うことは記載されていましたが…。
金額については明記されていなかったので、まったくもって納得していません。

更新料の金額についてお互い譲らず、結局トラブルに発展しています。

更新料について合意があっても「著しく高い金額は無効」という見解が一般的です。

そもそも地主は相場があることさえ理解していないかもしれません。

相場価格の更新料や計算の根拠などを提示して、再度交渉してみましょう。

③更新を申し出たら拒否された

地主が借地権の更新を拒否する場合には正当事由が必要

借地契約の更新時期が迫っていたので、ある程度はお金の準備をしていたんです。

当たり前のように更新できるだろうと思っていたんですけど…。

地主に「土地を使う予定ができたから更新はできない」といわれてしまいました。

住居として利用しているので、更新ができないと非常に困ります。

地主さんに説明しても応じてもらえず、これからどうしていいのかわかりません。

借地の上に建物が立っているならば、更新請求によって更新は成立します。

それでも地主が更新を拒否したいときは、先述した「正当事由」がなければいけません。
(建物がない更地であれば正当事由なしでも更新拒否はできる)

また相当額の明渡料を借主に支払う必要もあるので、地主にはハードルが高いでしょう。

関係悪化してまで契約を続けたくないなら、建物買取請求権を行使してみるのも一手です。

建物買取請求権とは

契約満了時に更新しない場合には地主に建物を買い取ってもらえる。
地主は建物買取の負担を避けたいがために更新を承諾することが多い。
強行規定であるため特約によって排除することはできない。
ただし金額をめぐってトラブルが起きやすいので要注意。

④契約期間が切れていて突然明け渡しを要求された

借地上のマイホームに住んでいます。

契約期間について完全に忘れていて、気づけば契約期限は数年前…。

そんな中、地主からいきなり土地を明け渡すようにいわれてしまいました

向こうの言い分としては「契約期間は過ぎているから地主が自由に決められる」とのこと。

確かに契約期間は切れているので、いわれた通りにするしかないのか悩んでいます。

③の例と同じで、土地を明け渡す必要はありません

契約期間内に双方で更新について話をしていない場合、自動的に借地権は更新されます。

ただしその旨を伝えるだけでは、地主もなかなか納得しないケースが多いです。

まずは高額な明渡料や建物買取請求権の行使をちらつかせて交渉しましょう。

⑤地主より更新後は新法にするといわれた

借地権の更新の際、更新料も双方で合意していたので何も心配していませんでした。

しかしいきなり地主から「次の更新は新法で契約し直したい」との通告されて…。

なぜ新法で契約したいのかもわからず「自分に不利な内容になるのかな…」と不安です。

このような場合、地主から求められたら断れないものなのでしょうか。

地主が新法で契約したい理由のほとんどは、更新のない定期借地権で契約したいからです。

つまり次回の更新時には、土地を明け渡してほしいということ。

ただし新法にしたいという地主からの要求には、無理に応えなくても構いません

半ば強引に新法での契約にされたら無効になる可能性が高いです。

既成事実にならないように、なるべく早めに弁護士に相談するようにしましょう。

借地権の更新について5つのQ&A

Q1. 借地権の更新料が支払えない場合の対処法ってあるの?

借主が更新料を支払えないということは、支払いを拒否したのも同然です。

ほとんどの地主は「支払わないなら更新しない」という態度になるでしょう。

しかし更新拒否の正当事由にはならないため、借主が支払わなくても法定更新はされます。
(法定更新…当事者の合意がない場合に認められる法律にもとづく更新)

法定更新における更新料の請求は、昭和51年の最高裁判決で否定されました。

 宅地賃貸借契約の法定更新に際し、賃貸人の請求があれば当然に賃貸人に対する賃借人の更新料支払義務が生ずる旨の商慣習又は事実たる慣習は存在しない

引用:裁判所ホームページ「昭和51年10月1日 最高裁判例 裁判要旨」

その後の下級審でも慣習としての更新料の請求権は否定されているという見解が一般的です。

以降、多くの下級審裁判例において、「賃貸人が借地契約の更新時に更新料の支払いを賃借人に対して求めることが一般化しているとしても、更新料の支払いが、慣行とか社会的な慣習法あるいは事実上の慣習として行われているという事実を認めることはできないし、認めるに足りる証拠はない」(東京高判平5・ 9・ 8 判例タイムズ840-134)等として、慣習等による更新料の請求権は否定されており、容認事例は見受けられないことから、慣習等に基づく更新料の支払義務は否定される方向で定着しているものと思われる。

引用:中戸康文「借地契約の法定更新に際し更新料を支払う慣習の存在は認められないとして、賃貸人の更新料支払請求が棄却された事例」

そのため契約書に更新料の支払いについての特約がないなら、支払わなくてもOK。

ただし未払いのままだと、将来の増改築や建て替えは承諾されないと思ってください。

地主に支払えない理由をきちんと説明して、期限の延長や分割払いを打診してみましょう。

また借地権の更新料が支払えないからといって、追い出されるようなことはありません。

Q2. 更新料を受け取ってくれない場合はどうしたらいいの?

地主が更新料を受け取ってくれない場合は、供託を利用する

「納得いく金額でないなら更新料は受け取らない!」

地主がこのような態度でも、支払わなければ不払いで契約解除されることも…。

受領拒否の対処法は、供託所に更新料を提出する「供託」を活用することです。

更新料を供託すれば、地主が受領拒否していても支払ったことになります(弁済供託)。

ただし供託を成立させるには、前提として「弁済の提供」がなければいけません。

つまり金銭を持参して地主に渡そうとして断られたという状況がないといけないんですね。

なお「更新料の送金→返金された」という場合でも「弁済の提供→受領拒否」は成立します。

※供託に必要な手続きなどはコチラのページを参考にしてみてください

Q3. 契約期間中に借地権を解約することはできるの?

結論からいうと基本的に、契約期間中に借地権を解約することはできませ

借地権の契約は、地主にとって地代を受け取れる権利を保証しているからです。

ただし契約書に途中解約ができる旨の記載があれば、話は変わってきます。

その場合は地主に対して解約の申し入れをして、借地契約を終了させることが可能です。

また実際に借地契約が終了するのは、解約の申し入れから1年後になります。

Q4. 更新料と承諾料ってどう違うの?

更新料と承諾料は異なる

承諾料は更新の場面に限らず、何かの承諾を得るために支払うお金です。

更新料とは目的が異なりますが、相場を求める計算式があります(あくまで目安)。

承諾料の例(建替承諾料・名義書換料)

  • 建物の建て替えの承諾と引き換えに支払う(建替承諾料)
    ・耐久性が同等の建物のケース→更地価格×2%~5%
    ・耐久性が高い建物のケース→更地価格×8%~12%
  • 借地権の譲渡の承諾と引き換えに支払う(譲渡承諾料・名義書換料)
    ・借地権価格(更地価格×借地権割合)×10%程度※
    ※低い例では8%・高い例では25%というケースあり

承諾料を支払っても、借地権の更新時には別途で更新料を支払うので要注意です。

両方の承諾料にいえますが、土地の価格が高ければ承諾料も高くなります。

また建て替えや売却自体にも高額な費用がかかるので、把握しておいてください。

Q5. 借地権って売却できるの?

譲渡承諾料という存在があることがわかるように、借地権は売却できます。

地主との関係悪化などにより、売却を検討する人がいてもおかしくないでしょう。

ただし売却を地主が承諾していることが絶対条件です。

借地権(付きの建物)の売却先の候補は以下の通り。

  • 地主
  • 第三者
    (自分で売却 or 地主と協力して売却)
  • 買取業者

「地主に売却・地主と協力して売却」いずれかなら、高額売却のチャンスがあります。
(売却先は利用上の制約がない「完全所有権」を手に入れられるため)

基本的に「借地権を買いたい」というような、個人の買い手はまずいません。

そのため地主が買取に積極的でない限りは、選択肢は買取業者だけだと思ってください。

関連記事もう借地権を売却してしまいたいという人は以下の記事を参考にしてみましょう。

借地権は売買できる!確実に現金化するためのたった1つの売却方法

借地権はすぐに買い取ってもらえる→「訳アリ買取PRO」へGO!

訳アリPROのランディングページ

そもそも通常の不動産売却でも、買い手が見つかるまで4~7ヶ月かかるのが一般的です。

借地権を無理して自力で第三者に売ろうとしても、買い手は見つからないでしょう。

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契約さえ済んでしまえば、最短即日で借地権を現金化できます。

また地主の承諾がとれていないならば、代わりに交渉をまかせられるので安心です。

それでも利用料金はかからないので、まずはフリーダイヤルから相談してみてください。

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今回は借地権の更新や更新料について解説してきました。

【3種類ある借地権の更新】

  • 借主からの請求による更新
  • 地主と借主の合意による更新(合意更新)
  • 法律にもとづく更新(法定更新)

【借地権の更新料相場の計算方法】

  1. 更地価格を調べる
    →路線価から計算 or イエウールを利用して相場を出す
  2. 借地権割合を調べて更地価格にかける(借地権価格)
    →路線価のアルファベットで何%かわかる
  3. 借地権価格に5%をかける
    →5%はあくまで目安・地域によって2~8%と幅がある

【トラブルが起きないために知っておくべきこと

  • 更新料の支払いは法的な義務ではない
  • ただし更新料の支払いは円満な関係継続のために有効
  • 地主が更新拒否するには「土地使用の必要性・明渡料」が必要
  • あまりにも高額な更新料は無効になる
  • 契約終了なら借主は建物買取請求権を行使できる

借地契約は長期にわたるため、更新は何度も経験することではありませんよね。

高額な更新料を支払ってしまった…
地主のいうがままに追い出されてしまった…
訴訟の当事者になって仕事や家庭に影響が出た…

上記のようにならないために、今回の内容を参考にきちんと理論武装しておきましょう。

いざ更新というときにはもう一度、本記事を読み直してみてください。

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