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【償却資産税とは】税率・計算方法・仕組みをわかりやすく解説【税理士監修】

これを読めば償却資産税は完ペキ

「償却資産税は専門用語が多くて、計算方法も複雑でよくわからない…」

「太陽光発電の設備にかかる税金は?土地でも家屋でもないから固定資産税とは違うよね?」

償却資産税は今まで不動産に馴染みのなかった人にとっては"初めまして"の税金なので、このようなギモンをお持ちの方も多いかと思います。

そこで今回は、どこかとっつきにくいイメージのある償却資産税についてまとめました。

償却資産税の計算・節税対策は専門家への相談がてっとり早い

詳しくは本記事で解説しますが、償却資産税の計算・節税対策は複雑です。

もし自分で考えるのが面倒なら、税の知識に長けた専門家(税理士)に相談するのが1番てっとり早くてオススメ。

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◇この記事の監修者◇
大澤賢悟氏

MBA・税理士

大澤 賢悟

*所属*
大澤税理士事務所
(HP:https://officeoosawa.jp )

詳しくみる

償却資産税は土地・家屋以外にかかる固定資産税の通称

土地・家屋以外のものにかかる固定資産税を、償却資産税と言う

そもそも償却資産とは

  • 土地や家屋以外の事業に使っている
  • 一般的に10万以上

の資産のことを指します。

償却資産にかかる税金が償却資産税です。

※ただし10万円以上20万円未満の資産は「一括償却資産」として処理して“非課税”にすることができます。
「一括償却資産」として処理した資産は申告する必要はありません。

【償却資産の例】

アパート・マンション:ルームエアコン、コンクリートブロック塀

駐車場:駐車設備(機械式)、アスファルト舗装

太陽光発電:太陽光パネル、パワーコンディショナー

税率は土地や家屋にかかる固定資産税と同じで年1.4%

固定資産税は「土地や建物にかかる税金」というイメージが一般的なので、区別するために「償却資産税」という言葉が使われることがあります。

償却資産税の免税点は「課税標準額の合計150万円」

年間評価額の合計が150万円以上の場合には償却資産税がかかる

保有している償却資産を合算して評価額(課税標準額)の合計が150万円以上になった場合、償却資産税がかかります。

つまり、評価額150万円が償却資産税の免税点となります。

土地・家屋以外の資産であっても、全てに税金がかかるわけではありません。

評価額は資産を買ったり、作ったりした時にかかった費用を元に計算されます。

例えば20万円のエアコン10台(取得費用:200万円)の評価額は168万円。

詳しい計算方法は後で詳しく解説していますが、だいたい取得費用の8割~9割くらいが評価額になると考えてください。

非課税の場合でも1つ1つの償却資産は申告が必要

課税・非課税関係なく償却資産は申告が必要

償却資産税は、税金がかかるかかからないかに関わらず、自治体に申告する必要があります。

※納税時は自治体からの郵送されてくるもの(※固定資産税の納付書同封)に従って支払います。

評価額の合計が150万円で非課税だとしても、償却資産は必ず申告しないといけません。

10万円以上の資産(償却資産)は申告をしなければいけないQ.

1年間で、パソコン1台(1台:8万円)、エアコン10台(1台:20万円)、外灯3台(1台:20万円)を買いました。

償却資産税として申告しないといけないのは、どの資産ですか?

A.

⇒ 申告が必要なのは、エアコン・外灯です。

パソコンは申告不要です。

 

 

申告の必要あり(1つあたりの価格が10万円以上)

※評価額は「資産の種類」と「資産を使用した年数」によって変わります。

(詳しい計算方法は後述)

■エアコン

価格:20万×10(台)=200万(円)

評価額(初年度):168万円

■外灯

価格:20万×3(台)=60万(円)

評価額(初年度):53万8,200円

エアコンと外灯は、1つあたりの価格が10万円以上。償却資産とみなされるので、申告する必要があります。

評価額の合計は、221万8,200円(168万+53万8,200)。150万円以上になるので、固定資産税が課税されます。

 

申告の必要なし(1つあたりの価格が10万円未満)

■パソコン

価格:8万×1(台)=8万(円)

パソコンは1台で8万円なので、申告は不要です(少額減価償却資産)。
エアコンと外灯だけに固定資産税がかかります。

償却資産の申告期限と納付期限【申告漏れに注意】

土地・建物と違って、償却資産は「誰がどのような資産を持っているのか」を自治体が把握できないので、自分で申告しなければなりません。

償却資産は自己申告が必要■対象者:1月1日時点で償却資産を持っている人

■申告期限:1月31日

■申告先:償却資産のある市町村(東京23区は都)

■提出する書類:償却資産申告書

納税の義務があるにも関わらず申告しなかった場合、過去にさかのぼって課税されます。延滞金や罰金が発生する場合もあるので、忘れずに申告しましょう。

 

また償却資産税は1年分を4回に分けて納付します。

納付期限は以下の通り。

  • 東京23区以外:4月、7月、12月、2月
  • 東京23区:6月、7月、12月、2月

通常の税金と同様に、送られてくる支払い書通りの税金を支払います。

償却資産税の計算方法【3つの具体例で解説】

償却資産税の計算方法

償却資産税の計算方法をご紹介します。

償却資産税は、資産が古くなって価値が減っていくにつれて年々税額が安くなっていきます。

年々価値が減っていくモノの税金が安くなっていくというのは、理にかなっていますよね。

詳しい計算方法は以下の通り。

【計算】償却資産税償却資産税(※1)=償却資産税評価額(※2)× 1.4

(※1)税額:100円未満切り捨て
(※2)評価額:1,000円未満切り捨て

■償却資産税評価額

  • 初年度:償却資産税評価額=取得価額(※3)×減価残存率(※4)
  • 2年目以降:償却資産税評価額=前年度の償却資産税評価額×減価残存率

(※3)取得価額:償却資産の価格

(※4)減価残存率:参考 東京都主税局「減価残存率表」

 

【償却資産と耐用年数・減価残存率一覧】

償却資産耐用年数減価残存率(初年度)減価残存率(2年目)
スマートフォン4年0.7810.562
パソコン4年0.7810.562
ルームエアコン6年0.8400.681
蓄熱暖房機6年0.8400.681
自転車置場7年0.8600.720
物置(基礎なし)鋼製7年
木造10年
0.860
0.897
0.720
0.794
ゴミ置場
金属以外8年
金属15年
0.875
0.929
0.750
0.858
駐車場アスファルト舗装10年0.8970.794
外周フェンス10年0.8970.794
外灯10年0.8970.794
コンクリートブロック塀15年0.9290.858
側溝15年0.9290.858
コンクリート舗装15年0.9290.858
屋外給排水設備15年0.9290.858
太陽光発電設備17年0.9360.873
花壇、緑化施設20年0.9450.891

※上記表中の記載は、一般的なアパート経営を想定した場合の数字です。

以下では代表的な土地活用例を使って、計算例をご紹介します。

  1. 太陽光発電
  2. アパマン経営
  3. 駐車場経営

減価償却の仕組みを知っていると、計算方法を理解しやすくなるので、不安な方はおさらいしてみてください。

【参考】減価償却の仕組み

太陽光発電(野立て)の償却資産税

太陽光発電にかかる償却資産税Q.

太陽光発電(野立て)事業を検討しています。土地の面積は400㎡です。

業者に見積を出してもらったところ、30kWのシステムが必要とのこと。

■太陽光発電パネル(モジュール):375万円(12万5,000円/kW)

■パワーコンディショナー(パワコン):135万円(45,000万円/kW)

■架台:90万円(30,000円/kW)

減価残存率初年度:0.936、2年目:0.873(耐用年数:17年)

この3つの設備の固定資産税はいくらになるのでしょうか?

A.

太陽光パネル・パワーコンディショナー・架台

にかかる償却資産税

  • 初年度:78,600円
  • 2年目:68,600円

初年度に比べて、2年目の税額は10,000円(78,600円-68,600円)安くなりました。

 

 

償却資産税(初年度)=78,600円

■評価額:(375万+135万+90万)×0.936=561万6,000(円)

■税額:561万6,000×0.014=78,600(円)

 

償却資産税(2年目)=68,600円

■評価額:561万6,000×0.873=490万2,700(円)

■税額:490万2,700×0.014=68,600(円)

 

※ 評価額:1,000未満を切り捨て 税額:100円未満を切り捨て

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▼太陽光発電による土地活用をご検討中の方は、下記のページも参考にしてみてください。

野立て太陽光発電(ソーラー)を10つのメリット・デメリットで解説【土地活用のプロ直伝】

▼太陽光発電の償却資産税(固定資産税)については下記のページでさらに掘り下げて解説しています。

【太陽光発電の固定資産税】はいくら?課税の場合・非課税の場合もチェック!

アパマン経営の償却資産税

アパマン経営にかかる償却資産税Q.

経営しているアパートのコンクリート舗装工事を行いました。

価格270万円減価残存率は初年度:0.929、2年目:0.858(耐用年数:15年です。

償却資産税はいくらになるのでしょうか。

A.

アパートのコンクリート舗装工事

にかかる償却資産税

  • 初年度:35,100円
  • 2年目:30,100円

初年度に比べて、2年目の税額は5,000円(35,100円-30,100円)安くなりました。

 

 

償却資産税(初年度)=35,100円

■評価額:270万円×0.929=250万8,000(円)

■税額:250万8,000×0.014=35,100(円)

 

償却資産税(2年目)=30,100円

■評価額:250万8,000×0.858=215万1,000(円)

■税額:215万1,000×0.014=30,100(円)

 

※ 評価額:1,000未満を切り捨て 税額:100円未満を切り捨て

駐車場経営の償却資産税

駐車場経営にかかる償却資産税の計算例

駐車場経営を検討しています。土地の面積は200㎡で、10台の駐車スペースを作る予定です。

アスファルト舗装(減価残存率初年度:0.897、2年目:0.794(耐用年数:10年))が必要なのですが、業者の見積もりでは、ライン引きや、歩道の切り下げ(道路との出入口を作る工事)を全て含めて100万円がかかるとのこと。

固定資産税はいくらになるのでしょうか?

A.

駐車場のアスファルト舗装工事

(+ライン引き・歩道切り下げ)

にかかる償却資産税

  • 初年度:12,500円
  • 2年目:9,900円

初年度に比べて、2年目の税額は2,600円(12,500円-9,900円)安くなりました。

 

 

償却資産税(初年度)=12,500円

■評価額:100万×0.897=89万7,000(円)

■税額:89万7,000×0.014=12,500(円)

 

償却資産税(2年目)=9,900円

■課税標準額:89万7,000×0.794=71万2,000(円)

■税額:71万2,000×0.014=9,900(円)

 

※ 評価額:1,000未満を切り捨て 税額:100円未満を切り捨て

一括償却資産として処理すれば償却資産税を節税できる

10万円以上20万円未満の資産は、一括償却資産として処理すると、節税できる

10万円以上20万円未満の資産は、費用の処理方法を選ぶことができます。

  1. 通常の「償却資産」として処理
  2. 「一括償却資産」として処理

このうち、一括償却資産として処理した場合は申告不要
償却資産税を非課税にすることができます。

そのかわり、費用を3年に振り分けて処理しなくてはいけないので、1年あたりの所得税の損金計上額(※)が変わってきます。

損金計上額…所得税額の計算の際に、その年の総利益(益金)から控除できる費用や損失額などの金額(損金)のこと。
今回の場合は「減価償却費」の計上額がこれにあたる。

一括償却資産とは?一括償却資産10万円以上20万円未満の資産のうち、費用を3年に振り分けて処理するもの。

Q.

パソコンを30台購入しました。

価格は1台10万円、耐用年数は4年です。

償却資産税を節税する方法はありますか?

A.

パソコンを「一括償却資産」として処理すれば、

償却資産税は非課税になります!

 

 

「一括償却資産」として処理=非課税

■税額:0(円)

申告が不要になり、償却資産税が非課税になります。
1年あたりの所得税の損金計上額は100万円です。
  1年目2年目3年目4年目
「一括償却資産」として処理費用100万円100万円100万円0円
固定資産税0円0円0円0円
通常の「償却資産」として処理費用75万円75万円75万円75万円
固定資産税32,800円18,400円10,300円5,800円

 

通常の「償却資産」として処理

=4年間で合計67,300円課税される

■初年度

課税標準額:300万×0.781=234万3,000(円)

税額:234万3,000×0.014=32,800(円)

■2年目

課税標準額:234万3,000×0.562=131万6,000(円)

税額:131万6,000×0.014=18,400(円)

■3年目

課税標準額:131万6,000×0.562=73万9,000(円)

税額:73万9,000×0.014=10,300(円)

■4年目

課税標準額:73万9,000×0.562=41万5,000(円)

税額:41万5,000×0.014=5,800(円)

※ 評価額:1,000未満を切り捨て 税額:100円未満を切り捨て

1年あたりの所得税の損金計上額は75万円です。

費用10万円以上の資産は自己申告しましょう

ここでお伝えしてきたように、償却資産は自分で役所に申告する必要があります。

そのため「税金がかかる」ということを知らないと「後になって役所からナゾの税額通知書が送られてきた…」というケースも少なくありません。

土地や家屋以外の資産にも税金がかかる場合があるということを念頭において、取得費用が10万円を超えるものはしっかり申告しておきましょう。

計算方法については、資産を申告すれば役所が計算して支払い書を送ってくれるので、あくまで参考程度に頭の片隅にでも置いておいてください。

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